第54回 作業療法士国家試験 午後 第9問
作業療法評価学第54回午後
38歳の女性。32歳時に四肢脱力が出現、多発性硬化症の診断を受け寛解と増悪を繰り返している。2週間前に痙縮を伴う上肢の麻痺にて入院。大量ステロイドによるパルス療法を行った。この時点での痙縮の治療手段で正しいのはどれか。
1. TENS
2. 超音波療法
3. 赤外線療法
4. ホットパック
5. パラフィン療法
- 1. TENS ✓
- 2. 超音波療法
- 3. 赤外線療法
- 4. ホットパック
- 5. パラフィン療法
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — TENS
多発性硬化症の急性増悪期における痙縮治療では、神経筋電気刺激であるTENSが有効です。ステロイドパルス療法と並行して、痙縮軽減を目的とした電気刺激療法が行われます。
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【各選択肢の解説】
1. TENS
✅ 正しい。TENSは経皮電気神経刺激により痙縮を軽減し、特に急性増悪期の神経障害に対して有効な物理療法です。
2. 超音波療法
❌ 誤り。超音波療法は深部組織の加熱を目的とするため、痙縮軽減よりも筋緊張亢進を招く可能性があります。
3. 赤外線療法
❌ 誤り。赤外線による加熱は筋温上昇により痙縮を増悪させる恐れがあり、急性増悪期には適切ではありません。
4. ホットパック
❌ 誤り。温熱療法は筋紡錘の活動を増加させ痙縮を増悪させるため、この時期には避けるべき治療手段です。
5. パラフィン療法
❌ 誤り。パラフィン療法も温熱療法の一種であり、痙縮増悪のリスクがあります。
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【試験対策ポイント】
• 急性増悪期の痙縮治療は「冷却」「電気刺激」が基本
• 温熱療法(赤外線・超音波・ホットパック・パラフィン)は痙縮増悪のため禁忌に近い
• 多発性硬化症の物理療法選択は病期ステージが重要な判断基準