第54回 作業療法士国家試験 午後 第13問
身体障害作業療法第54回午後
第54回 作業療法士国家試験 午後 第13問(身体障害作業療法)の正答は 1 です。この患者の在宅生活で最も困るのは夜間頻尿と切迫性尿失禁、つまり夜中に急いでトイレへ行く場面である。
問題
85歳の男性。脳血管障害による右片麻痺で、発症から5か月が経過。回復期リハビリテーション病棟に入院中。主な介護者は77歳の妻。左手でT字杖を使用して屋内平地歩行は可能であるが、屋外は車椅子介助である。排泄はトイレにて自力で行うが、夜間頻尿と切迫性尿失禁がある。自宅の見取り図を示す。在宅復帰に向けて住環境の調整を行う際、作業療法士のアドバイスで正しいのはどれか。
- 1. 寝室をB(客室)に変更する。 ✓
- 2. ベッドの頭の向きを逆にする。
- 3. トイレの扉を内開きに変更する。
- 4. 屋外スロープは1cmの立ち上がりをつける。
- 5. 浴室に入出槽用の天井走行リフトを設置する。
正答:1番
次の問題から答えを隠して1問ずつ出題。答えはアプリの学習記録に残ります(登録不要) — 弱点分析・成績グラフはアプリで
この問題の正答率(OTカコモン利用者の実データ)
初回正答率 71.4%参考値
14人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、OTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
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解説
■ 正答:1番 — 寝室をB(客室)に変更する。
この患者の在宅生活で最も困るのは夜間頻尿と切迫性尿失禁、つまり夜中に急いでトイレへ行く場面である。見取り図ではBの出入口は廊下をはさんでトイレの扉に近く、Aよりトイレまでの距離が短い。杖歩行で尿意をこらえきれない患者には、寝室からトイレまでの距離を縮めることが最も効果のある調整になる。
【各選択肢の解説】
1. 寝室をB(客室)に変更する。
✅ 正しい。Bはトイレに近く、夜間に起きてからトイレに着くまでの時間が短くなる。切迫性尿失禁で間に合わない失敗を減らし、夜間の移動で転倒する危険も減らせる。
✅ 正しい。Bはトイレに近く、夜間に起きてからトイレに着くまでの時間が短くなる。切迫性尿失禁で間に合わない失敗を減らし、夜間の移動で転倒する危険も減らせる。
2. ベッドの頭の向きを逆にする。
❌ 誤り。ベッドの向きを変えても、トイレまでの距離は変わらず夜間頻尿の問題は解決しない。正しくは、ベッドの向きは健側(左)から起き上がれるかで決めるもので、この症例の主な問題には寝室の位置を変えて対応する。
❌ 誤り。ベッドの向きを変えても、トイレまでの距離は変わらず夜間頻尿の問題は解決しない。正しくは、ベッドの向きは健側(左)から起き上がれるかで決めるもので、この症例の主な問題には寝室の位置を変えて対応する。
3. トイレの扉を内開きに変更する。
❌ 誤り。内開きの扉は、トイレ内で倒れた人が扉をふさぐと外から開けられなくなり、杖で出入りするときにも扉の動きが邪魔になる。正しくは、トイレの扉は外開きか引き戸にする。
❌ 誤り。内開きの扉は、トイレ内で倒れた人が扉をふさぐと外から開けられなくなり、杖で出入りするときにも扉の動きが邪魔になる。正しくは、トイレの扉は外開きか引き戸にする。
4. 屋外スロープは1cmの立ち上がりをつける。
❌ 誤り。スロープの「立ち上がり」は、両側の縁に設けて車椅子の車輪が外へ落ちる(脱輪する)のを防ぐ縁のことで、1cmでは低すぎて脱輪を防げない。正しくは、スロープの両側に一般に5cm以上の立ち上がり(または側壁)を設ける。
❌ 誤り。スロープの「立ち上がり」は、両側の縁に設けて車椅子の車輪が外へ落ちる(脱輪する)のを防ぐ縁のことで、1cmでは低すぎて脱輪を防げない。正しくは、スロープの両側に一般に5cm以上の立ち上がり(または側壁)を設ける。
5. 浴室に入出槽用の天井走行リフトを設置する。
❌ 誤り。屋内はT字杖で歩けており、天井走行リフトは自分で動ける力を使わない重介護向けの設備である。正しくは、手すりや浴槽の縁に渡す台(バスボード)・シャワーチェアなどで座って出入りする方法から検討する。
❌ 誤り。屋内はT字杖で歩けており、天井走行リフトは自分で動ける力を使わない重介護向けの設備である。正しくは、手すりや浴槽の縁に渡す台(バスボード)・シャワーチェアなどで座って出入りする方法から検討する。
【試験対策ポイント】
| 場所 | 調整の原則 |
|---|---|
| 寝室 | 夜間頻尿ならトイレに近い部屋へ |
| トイレの扉 | 外開きか引き戸(内開きは避ける) |
| スロープ | 両側に脱輪防止の立ち上がり(一般に5cm以上) |
| 浴室 | 本人の能力に合う手すり・台・椅子から |
住環境の問題は「この患者がいちばん困る場面はどこか」から選ぶ。
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