OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第54回 作業療法士国家試験 午後 第45問

作業療法評価学第54回午後

第54回 作業療法士国家試験 午後 第45問(作業療法評価学)の正答は 2 です。境界性パーソナリティ障害(BPD)患者が自傷行為をほのめかした場合、自殺念慮・希死念慮の有無を確認することが最優先の安全確認行動。

問題
境界性パーソナリティ障害の患者が自傷行為をほのめかしたとき、作業療法士の行うべき対応はどれか。
  1. 1. 緊急入院を勧める。
  2. 2. 死にたい気持ちの有無を確認する。
  3. 3. 作業療法を延長し関わる時間を増やす。
  4. 4. 過去の自傷行為の回数について詳しく聴取する。
  5. 5. 自傷行為をしたら作業療法は続けられないと伝える。

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 死にたい気持ちの有無を確認する

境界性パーソナリティ障害(BPD)患者が自傷行為をほのめかした場合、自殺念慮・希死念慮の有無を確認することが最優先の安全確認行動。自傷行為と自殺は同一ではないが、BPDでは自殺リスクが高く(生涯自殺率約8〜10%)、まずリスク評価を行うことが臨床的に必須。


【各選択肢の解説】

1. 緊急入院を勧める。
❌ 誤り。自傷のほのめかしだけで即座に緊急入院を勧めるのは過剰反応の可能性があり、BPD患者の治療関係を損なう恐れがある。
2. 死にたい気持ちの有無を確認する。
✅ 正しい。安全確認として希死念慮・自殺計画の有無を直接確認することが最優先。
3. 作業療法を延長し関わる時間を増やす。
❌ 誤り。BPD患者への関わりにおいて構造(時間・枠組み)の維持は重要。面接時間の無原則な延長は境界設定の問題を生じる。
4. 過去の自傷行為の回数について詳しく聴取する。
❌ 誤り。詳細な聴取は急性場面では不適切。まず現在の安全を確認する。
5. 自傷行為をしたら作業療法は続けられないと伝える。
❌ 誤り。BPDへの脅し・条件付けは治療関係を破壊し、行動の強化につながる可能性がある。

【試験対策ポイント】

自傷行為への対応の原則:①まず安全確認(希死念慮の有無)、②感情を受け止める・否定しない、③明確な枠組みと一貫した関わりを維持する、④強化しない(過度な注目・特別扱いを避ける)。BPDの特性(強烈な感情・見捨てられ恐怖・操作的行動)を理解した関わりが重要。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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