第54回 作業療法士国家試験 午後 第81問
臨床医学第54回午後
心理療法で正しいのはどれか。
1. 陽性転移の出現を目標とする。
2. 逆転移を認識したときは治療を中止する。
3. 自律訓練法では不安階層表を作成させる。
4. 絵画療法は統合失調症急性期に有効である。
5. バイオフィードバックはオペラント条件付けを用いた手法である。
- 1. 陽性転移の出現を目標とする。
- 2. 逆転移を認識したときは治療を中止する。
- 3. 自律訓練法では不安階層表を作成させる。
- 4. 絵画療法は統合失調症急性期に有効である。
- 5. バイオフィードバックはオペラント条件付けを用いた手法である。 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — バイオフィードバックはオペラント条件付けを用いた手法である。
バイオフィードバックは、本来は意識できない生理的反応(心拍数、筋電図など)を機器で検出し、患者に視覚的・聴覚的に提示することで、その反応を自発的にコントロールできるようにする手法です。この学習メカニズムはオペラント条件付けに基づいており、正の強化によって望ましい生理反応を増加させます。
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【各選択肢の解説】
1. 陽性転移の出現を目標とする。
❌ 誤り。陽性転移は自然発生的に出現する現象であり、それ自体を目標とするのではなく、治療過程で生じた転移を分析・洞察することが重要です。
2. 逆転移を認識したときは治療を中止する。
❌ 誤り。逆転移(治療者が患者に抱く無意識的感情)は治療過程で避けられない現象です。重要なのは逆転移を認識し、それを治療に活かすことであり、治療中止の理由にはなりません。
3. 自律訓練法では不安階層表を作成させる。
❌ 誤り。不安階層表を作成するのは系統的脱感作法です。自律訓練法は催眠的状態を誘導し、身体の弛緩を通じてリラックスを促す手法です。
4. 絵画療法は統合失調症急性期に有効である。
❌ 誤り。統合失調症急性期は精神症状が活発で、心理療法の効果が限定的です。絵画療法は比較的安定した時期や慢性期に適応されます。
5. バイオフィードバックはオペラント条件付けを用いた手法である。
✅ 正しい。バイオフィードバックは生理的反応に対する即時フィードバック(正の強化)により、オペラント条件付けのメカニズムを利用しています。
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【試験対策ポイント】
• 転移・逆転移は治療を中止する理由ではなく、分析・活用する対象
• 自律訓練法と系統的脱感作法の区別(不安階層表は脱感作)
• バイオフィードバック=オペラント条件付けベースの手法