第54回 作業療法士国家試験 午後 第91問
臨床医学第54回午後
重症筋無力症で正しいのはどれか。
1. 胸腺の異常を伴うことが多い。
2. Parkinson病より患者数が多い。
3. テンシロン試験で症状が悪化する。
4. 血清クレアチンキナーゼが上昇する。
5. 誘発筋電図の反復刺激試験で振幅の漸増を認める。
- 1. 胸腺の異常を伴うことが多い。 ✓
- 2. Parkinson病より患者数が多い。
- 3. テンシロン試験で症状が悪化する。
- 4. 血清クレアチンキナーゼが上昇する。
- 5. 誘発筋電図の反復刺激試験で振幅の漸増を認める。
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 胸腺の異常を伴うことが多い。
重症筋無力症は神経筋接合部の障害であり、約30~40%の患者が胸腺腫を合併し、さらに多くの患者が胸腺の組織学的異常(胸腺炎など)を伴うため、この選択肢が正解です。
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【各選択肢の解説】
1. 胸腺の異常を伴うことが多い。
✅ 正しい。重症筋無力症患者の約30~40%が胸腺腫を合併し、非腫瘍例でも胸腺の過形成や胸腺炎などの異常を認めることが多いため、胸腺摘出が治療の一選択肢となります。
2. Parkinson病より患者数が多い。
❌ 誤り。重症筋無力症の国内患者数は約9,000~12,000人で、Parkinson病の患者数(約100,000人以上)と比較して明らかに少なく、稀少疾患です。
3. テンシロン試験で症状が悪化する。
❌ 誤り。テンシロン試験はアセチルコリンエステラーゼ阻害薬を静注する検査で、重症筋無力症では症状が改善(一時的に筋力が回復)します。症状が悪化する場合はコリン危機の危険があり試験中止となります。
4. 血清クレアチンキナーゼが上昇する。
❌ 誤り。重症筋無力症は神経筋接合部の障害であり、筋肉の壊死を伴わないため血清CKは正常値です。CK上昇は筋炎や筋ジストロフィーなどで認められます。
5. 誘発筋電図の反復刺激試験で振幅の漸増を認める。
❌ 誤り。重症筋無力症では反復刺激試験で振幅の漸減を認めます。振幅の漸増(インクリメント)はEaton-Lambert症候群(ランバート・イートン筋無力症候群)の特徴です。
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【試験対策ポイント】
・胸腺異常:患者の30~40%が胸腺腫合併、非腫瘍例でも過形成/胸腺炎あり
・テンシロン試験:症状が改善する(アセチルコリンエステラーゼ阻害)
・反復刺激試験:振幅の「漸減」が特徴(漸増はEaton-Lambert症候群)