OTカコモン — 作業療法士国家試験 過去問・解説

第55回 作業療法士国家試験 午後 第17問

精神障害作業療法第55回午後
34歳の女性。掃除と整理整頓が趣味というほど几帳面な性格である。職場での昇進によって仕事量が増え、そのため夜遅くまで残り、懸命にこなすように努力していた。しばらくして、抑うつ状態になり、早朝覚醒、体重減少などの身体症状も出現し、精神科を受診した。抑うつ気分は朝方に強く、夕方に軽くなる傾向が認められる。この患者でみられやすいのはどれか。 1. まわりくどく説明する。 2. 他人からの依頼を断れない。 3. 早朝から友人に電話をかける。 4. 他人からの評価を気にしない。 5. 不必要なものをいろいろと買い込む。
  1. 1. まわりくどく説明する。
  2. 2. 他人からの依頼を断れない。 ✓
  3. 3. 早朝から友人に電話をかける。
  4. 4. 他人からの評価を気にしない。
  5. 5. 不必要なものをいろいろと買い込む。

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — 他人からの依頼を断れない。 この患者は几帳面で完璧主義的な性格であり、仕事量増加に対して懸命に対応しようとした背景から、対人関係において断定的な拒否が難しい性格傾向を示していると考えられます。抑うつ障害患者において、このような対人的なストレス要因は症状増悪と関連しており、見られやすい特徴です。 --- 【各選択肢の解説】 1. まわりくどく説明する。 ❌ 誤り。これは強迫性障害や回避性パーソナリティ障害でより顕著な特徴であり、本患者の几帳面な性格から直結しません。 2. 他人からの依頼を断れない。 ✅ 正しい。几帳面で完璧主義的、かつ仕事量増加に懸命に対応した背景から、対人的な要求を拒否できない性格傾向が推察され、これが抑うつ状態を招く重要な心理社会的ストレス要因となります。 3. 早朝から友人に電話をかける。 ❌ 誤り。早朝覚醒は見られますが、社交的行動増加は抑うつ状態では典型的ではなく、むしろ活動性低下が起こります。 4. 他人からの評価を気にしない。 ❌ 誤り。几帳面で昇進後も懸命に仕事をこなした点から、他者評価を重視する傾向があると推察されます。 5. 不必要なものをいろいろと買い込む。 ❌ 誤り。これは躁病エピソードや衝動制御障害の特徴であり、抑うつ障害では見られにくい行動です。 --- 【試験対策ポイント】 • 抑うつ障害の背景にある人格特性:完璧主義、対人的な拒否困難性 • 早朝覚醒と抑うつ気分の日内変動は大うつ病エピソードの典型的症状 • 心理社会的ストレス要因の評価では、患者の性格傾向との相互作用を考慮すること
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