第55回 作業療法士国家試験 午後 第19問
精神障害作業療法第55回午後
28歳の男性。統合失調症で6か月前に精神科病院に措置入院歴がある。その後退院し、自治体による退院後支援計画に基づいて外来でフォローされていたが、2か月前から抗精神病薬の服薬が不規則になり、幻聴の増悪がみられた。自傷行為はなく、家族をはじめ周囲の人間に対して手をあげるようなことはないが「薬は飲むな」という幻聴に左右されてこの1週間は全く服薬しておらず、一昨日から一睡もできていない。両親が「担当医に相談しよう」と勧めてなんとか外来受診をさせたが、精神保健指定医から入院を勧められてもかたくなに拒否を続けている。この患者の現在の状態において適切な入院形態はどれか。
1. 任意入院
2. 応急入院
3. 医療保護入院
4. 緊急措置入院
5. 医療観察法による入院
- 1. 任意入院
- 2. 応急入院
- 3. 医療保護入院 ✓
- 4. 緊急措置入院
- 5. 医療観察法による入院
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 医療保護入院
患者が入院を拒否しており自発的な同意が得られないため任意入院は不可能です。一方、自傷・他害のリスクが明確ではないため緊急措置入院の要件を満たしません。この場合、家族の同意に基づいて精神保健指定医の判断で行われる医療保護入院が適切です。
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【各選択肢の解説】
1. 任意入院
❌ 誤り。患者が入院を「かたくなに拒否」しており、本人の同意がないため任意入院は成立しません。
2. 応急入院
❌ 誤り。応急入院は家族等の同意者がいない緊急時の措置であり、本問では両親が存在するため該当しません。
3. 医療保護入院
✅ 正しい。入院拒否があるが自傷・他害がなく、家族(両親)の同意と精神保健指定医2名以上の判定により成立します。本問の条件に合致します。
4. 緊急措置入院
❌ 誤り。自傷行為や他害行為がなく、「精神障害のため直ちに入院の必要がある」という要件を満たしていません。また措置入院は既に6か月前に経験済みです。
5. 医療観察法による入院
❌ 誤り。医療観察法は対象行為(殺人、放火など)による犯罪者の精神医療が対象であり、本症例に適用されません。
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【試験対策ポイント】
• 医療保護入院:本人拒否 + 家族同意 + 精神保健指定医の判定
• 緊急措置入院:自傷・他害の「現在の危険性」が必須
• 応急入院:身寄りなし + 72時間以内の入院