第55回 作業療法士国家試験 午後 第50問
臨床医学第55回午後
統合失調症の家族心理教育において適切なのはどれか。2つ選べ。
1. 家族を精神疾患の原因ととらえる。
2. 精神分析理論に基づいて行われる。
3. 家族の対処能力が向上することを目指す。
4. 再発防止効果についての科学的根拠がある。
5. EE〈expressed emotion〉を高める指導を行う。
- 1. 家族を精神疾患の原因ととらえる。
- 2. 精神分析理論に基づいて行われる。
- 3. 家族の対処能力が向上することを目指す。 ✓
- 4. 再発防止効果についての科学的根拠がある。 ✓
- 5. EE〈expressed emotion〉を高める指導を行う。
正答:3・4番
解説
■ 正答:3番、4番 — 家族の対処能力が向上することを目指す。再発防止効果についての科学的根拠がある。
統合失調症の家族心理教育は、患者と家族の両方が疾患を理解し、対処スキルを習得することで、再発を減らすことを目的とした実証的な治療法です。複数のランダム化比較試験で再発防止効果が確認されています。
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【各選択肢の解説】
1. 家族を精神疾患の原因ととらえる。
❌ 誤り。家族心理教育は家族を患者の回復パートナーとみなし、「家族が原因」という古い理論(ダブルバインド理論など)を脱却しています。
2. 精神分析理論に基づいて行われる。
❌ 誤り。家族心理教育は認知行動療法やストレス脆弱性モデルに基づいており、精神分析理論ではなく科学的根拠に基づいています。
3. 家族の対処能力が向上することを目指す。
✅ 正しい。疾患管理スキルや危機対応能力を高め、患者と家族の両者が協働して回復を支援することが主要な目標です。
4. 再発防止効果についての科学的根拠がある。
✅ 正しい。メタ分析を含む複数の研究で、家族心理教育により統合失調症の再発率が有意に低下することが実証されています。
5. EE〈expressed emotion〉を高める指導を行う。
❌ 誤り。EEが高い(批判的・敵意的な環境)ことは再発リスク増加と関連するため、家族心理教育ではEEを低減する指導を行います。
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【試験対策ポイント】
• 家族心理教育=認知行動療法的アプローチ、患者と家族の協働モデル
• 再発率低減の科学的根拠が存在する実証的治療法
• EEを低減させることが治療的目標(EE高い環境は再発リスク増加)