第55回 作業療法士国家試験 午後 第87問
臨床医学第55回午後
疾患と頻度の多い症候との組合せで正しいのはどれか。
1. Alzheimer型認知症 ─── 羽ばたき振戦
2. Huntington病 ─── 線維束性収縮
3. 多発性硬化症 ─── 舞踏運動
4. 筋萎縮性側索硬化症 ─── 静止時振戦
5. 多系統萎縮症 ─── 起立性低血圧
- 1. Alzheimer型認知症 ─── 羽ばたき振戦
- 2. Huntington病 ─── 線維束性収縮
- 3. 多発性硬化症 ─── 舞踏運動
- 4. 筋萎縮性側索硬化症 ─── 静止時振戦
- 5. 多系統萎縮症 ─── 起立性低血圧 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 多系統萎縮症 ─── 起立性低血圧
多系統萎縮症(MSA)は自律神経機能障害を伴う神経変性疾患であり、起立性低血圧は最も特徴的で頻度の高い症候です。他の選択肢は疾患と症候の組み合わせが誤っています。
---
【各選択肢の解説】
1. Alzheimer型認知症 ─── 羽ばたき振戦
❌ 誤り。羽ばたき振戦(flapping tremor)は肝性脳症など肝不全患者に見られる症候であり、Alzheimer型認知症の特徴ではありません。
2. Huntington病 ─── 線維束性収縮
❌ 誤り。線維束性収縮は筋萎縮性側索硬化症(ALS)に見られます。Huntington病の特徴は舞踏運動と認知機能低下です。
3. 多発性硬化症 ─── 舞踏運動
❌ 誤り。舞踏運動はHuntington病の特徴です。多発性硬化症は視神経炎、脊髄炎、小脳症状など多様な神経症状を呈します。
4. 筋萎縮性側索硬化症 ─── 静止時振戦
❌ 誤り。ALSの特徴は線維束性収縮と筋力低下です。静止時振戦はパーキンソン病に見られます。
5. 多系統萎縮症 ─── 起立性低血圧
✅ 正しい。MSAは小脳症状、パーキンソン症状、自律神経障害を示す多系統委縮疾患であり、起立性低血圧は最も頻度の高い自律神経症状です。
---
【試験対策ポイント】
- 各疾患の特徴的な神経症状を疾患単位で整理することが重要
- 羽ばたき振戦=肝性脳症、舞踏運動=Huntington病、線維束性収縮=ALS、静止時振戦=パーキンソン病
- 多系統萎縮症の自律神経症状(起立性低血圧、排尿障害)は診断の鍵