第56回 作業療法士国家試験 午前 第11問
リハビリテーション医学第56回午前
第56回 作業療法士国家試験 午前 第11問(リハビリテーション医学)の正答は 5 です。初回の自宅訪問では、まず本人の生活上の問題やニーズを把握することが優先される。
問題
80歳の女性。2年前に夫と死別し、平屋の持ち家に1人暮らし。3か月前に屋内で転倒し、右大腿骨頸部骨折で入院した。人工骨頭置換術後のADLは杖歩行で、入浴のみ見守りでその他は自立し自宅退院となった。退院時のHDS-Rは28点であった。要支援1と認定され、通所リハビリテーションを利用するにあたり、担当作業療法士が自宅訪問することとなった。初回訪問時の対応で正しいのはどれか。
- 1. 住宅改修を提案する。
- 2. 年金受領額を聴取する。
- 3. 訪問作業療法を勧める。
- 4. 夫の死亡理由を聴取する。
- 5. 生活の困りごとを聴取する。 ✓
正答:5番
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解説
■ 正答:5番 — 生活の困りごとを聴取する
初回の自宅訪問では、まず本人の生活上の問題やニーズを把握することが優先される。ICFの視点や作業療法の基本姿勢として、本人の主体的な訴えを出発点にすることが重要であり、住宅改修等の具体的介入は情報収集後に判断する。
【各選択肢の解説】
1. 住宅改修を提案する。
❌ 誤り。情報収集前に改修を提案するのは時期尚早。まずは生活実態と本人のニーズを把握する。
❌ 誤り。情報収集前に改修を提案するのは時期尚早。まずは生活実態と本人のニーズを把握する。
2. 年金受領額を聴取する。
❌ 誤り。経済情報は必要に応じてMSW等と連携して扱うべき内容であり、初回訪問で作業療法士が直接聴取する優先度は低い。
❌ 誤り。経済情報は必要に応じてMSW等と連携して扱うべき内容であり、初回訪問で作業療法士が直接聴取する優先度は低い。
3. 訪問作業療法を勧める。
❌ 誤り。要支援1の認定であり、現状では通所リハを利用予定。訪問OTは現時点での適応でなく、まず実態を把握してから検討する。
❌ 誤り。要支援1の認定であり、現状では通所リハを利用予定。訪問OTは現時点での適応でなく、まず実態を把握してから検討する。
4. 夫の死亡理由を聴取する。
❌ 誤り。夫との死別はグリーフ(悲嘆)に関わる繊細な情報であり、死亡理由を初回から聴取することは不適切かつ侵襲的。
❌ 誤り。夫との死別はグリーフ(悲嘆)に関わる繊細な情報であり、死亡理由を初回から聴取することは不適切かつ侵襲的。
5. 生活の困りごとを聴取する。
✅ 正しい。初回訪問の目的は生活環境の把握と本人のニーズ・困りごとの確認。作業療法の出発点は「本人が何に困っているか」の確認である。
✅ 正しい。初回訪問の目的は生活環境の把握と本人のニーズ・困りごとの確認。作業療法の出発点は「本人が何に困っているか」の確認である。
【試験対策ポイント】
初回訪問・初期評価の基本は「本人のニーズ・困りごとの聴取」から始まること。住宅改修・他サービスの勧め・詳細な個人情報収集は、まずニーズ把握があってから行う。HDS-R 28点(認知機能ほぼ正常)・杖歩行自立・入浴のみ見守りという状態像も評価問題として押さえる。
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