OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第56回 作業療法士国家試験 午前 第44問

作業療法評価学第56回午前

第56回 作業療法士国家試験 午前 第44問(作業療法評価学)の正答は 4 です。アルコール依存症の初期段階では否認(飲酒問題を認めない心理防衛)が強く、直接的な直面化は治療関係を破壊し離脱を招く危険がある。

問題
アルコール依存症の作業療法を行うにあたって、適切でないのはどれか。
  1. 1. 酒害教育と並行して行う。
  2. 2. 退薬症候群が遷延しているか把握する。
  3. 3. 家族が健康になるよう支援する視点をもつ。
  4. 4. 本人の飲酒問題の否認について初期から積極的に介入する。
  5. 5. 回復初期には過剰な言動に振り回されない対応が必要である。

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 本人の飲酒問題の否認について初期から積極的に介入する

アルコール依存症の初期段階では否認(飲酒問題を認めない心理防衛)が強く、直接的な直面化は治療関係を破壊し離脱を招く危険がある。動機づけ面接(MI)の原則に従い、初期は受容・共感・内発的動機づけの促進が基本であり、否認への強制的・直面化的介入は初期には行わない。


【各選択肢の解説】

1. 酒害教育と並行して行う。
✅ 適切。アルコール依存症の作業療法は酒害教育・集団プログラムと並行して実施される。
2. 退薬症候群が遷延しているか把握する。
✅ 適切。退薬症候群(離脱症状)の状態を把握することは安全な作業療法実施の前提。
3. 家族が健康になるよう支援する視点をもつ。
✅ 適切。家族の共依存への対応・Alanon等の家族支援が回復に重要。
4. 本人の飲酒問題の否認について初期から積極的に介入する。
❌ 不適切(正答)。初期の強制的な直面化は逆効果。段階的なアプローチ(動機づけ面接)が有効。
5. 回復初期には過剰な言動に振り回されない対応が必要である。
✅ 適切。操作的行動・要求への一貫した対応が治療的。

【試験対策ポイント】

アルコール依存症の初期対応:直面化より動機づけ、否認の直接攻撃は禁忌。変化ステージモデル(前熟考→熟考→準備→行動→維持)に沿った段階的支援が基本。初期の動機づけ支援、中期以降に認知行動療法・SST・酒害教育を組み合わせる。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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