第56回 作業療法士国家試験 午前 第45問
作業療法評価学第56回午前
境界性パーソナリティ障害患者の作業療法について正しいのはどれか。
1. 退行を許容する。
2. 逸脱行動は静観する。
3. 自力で達成できるような作業を行わせる。
4. 作業より面談などの言語的な関わりを中心とする。
5. 取り決め事項の変更について患者の要求のまま応じる。
- 1. 退行を許容する。
- 2. 逸脱行動は静観する。
- 3. 自力で達成できるような作業を行わせる。 ✓
- 4. 作業より面談などの言語的な関わりを中心とする。
- 5. 取り決め事項の変更について患者の要求のまま応じる。
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 自力で達成できるような作業を行わせる。
境界性パーソナリティ障害患者には、達成可能な作業を段階的に提供することで、自己効力感を高め、自己肯定感の向上につなげることが重要です。成功体験の積み重ねが治療的効果をもたらします。
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【各選択肢の解説】
1. 退行を許容する。
❌ 誤り。退行行動を許容すると患者の問題行動が強化され、治療的進展が阻害される恐れがあります。
2. 逸脱行動は静観する。
❌ 誤り。逸脱行動を放置すると治療的な構造が崩壊し、他患者への悪影響も生じます。適切な限界設定が必要です。
3. 自力で達成できるような作業を行わせる。
✅ 正しい。段階的に達成可能な作業により成功体験を積み重ね、自己肯定感と自己効力感を高めることが治療の基本です。
4. 作業より面談などの言語的な関わりを中心とする。
❌ 誤り。作業療法では作業を媒介とした治療が原則であり、言語的関わりのみでは治療効果が限定的です。
5. 取り決め事項の変更について患者の要求のまま応じる。
❌ 誤り。一貫した限界設定と構造化された環境が重要です。要求のままの変更は見捨てられたと感じさせ、不安定化につながります。
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【試験対策ポイント】
• 境界性パーソナリティ障害:分裂・衝動性・見捨てられ不安が特徴
• 作業療法の原則:作業を媒介とした段階的な成功体験
• 治療環境:一貫した限界設定と構造化された関わりが必須