第56回 作業療法士国家試験 午後 第10問
作業療法評価学第56回午後
39歳の女性。多発性硬化症。発症から4年が経過。寛解と再燃を繰り返している。MMTは両側の上肢・下肢共に4。軽度の両側視神経炎を伴い、疲労の訴えが多い。この患者に対する作業療法で適切なのはどれか。
1. 陶芸で菊練りを行う。
2. 木工作業で椅子を作る。
3. ビーズ細工でピアスを作る。
4. 卓上編み機でマフラーを編む。
5. 細かいタイルモザイクのコースターを作る。
- 1. 陶芸で菊練りを行う。
- 2. 木工作業で椅子を作る。
- 3. ビーズ細工でピアスを作る。
- 4. 卓上編み機でマフラーを編む。 ✓
- 5. 細かいタイルモザイクのコースターを作る。
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 卓上編み機でマフラーを編む。
多発性硬化症患者の疲労と視神経炎を考慮すると、作業時間が調整可能で、視距離が適切で、上肢筋力維持に有効な活動が必要です。卓上編み機は強力な握力不要、疲労時に中断可能、適切な視距離を保て、リズミカルな反復運動で上肢機能を効果的に維持できます。
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■ 各選択肢の解説
1. 陶芸で菊練りを行う。
❌ 誤り。菊練りは強い握力と持久力を要する反復作業で、MMT4の患者には筋疲労が増加し不適切です。
2. 木工作業で椅子を作る。
❌ 誤り。製作期間が長く、使用力が大きく、視力が必要な細かい作業が多いため、疲労と視神経炎を伴う患者には負担が過大です。
3. ビーズ細工でピアスを作る。
❌ 誤り。非常に細かい作業で視距離が近く、軽度の両側視神経炎を伴う患者の眼精疲労が増加し、適切ではありません。
4. 卓上編み機でマフラーを編む。
✅ 正しい。作業時間の自由度が高く、疲労時に中断可能、視距離が適切で眼負荷が少なく、リズミカルな反復運動で上肢筋力をバランスよく維持できます。
5. 細かいタイルモザイクのコースターを作る。
❌ 誤り。細かい視覚作業で視神経炎を伴う患者の眼への負担が大きく、手指の細かい操作も必要なため不適切です。
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■ 試験対策ポイント
• 多発性硬化症:疲労・視神経炎・筋力低下(MMT4)が特徴、作業負荷調整が重要
• 視神経炎対策:細かい作業(ビーズ、タイルモザイク)は避け、視距離の適切な活動を選択
• 卓上編み機の利点:疲労対応の융통성、眼負荷軽減、上肢機能維持の効率性