OTカコモン — 作業療法士国家試験 過去問・解説

第56回 作業療法士国家試験 午後 第20問

臨床医学第56回午後
32歳の男性。統合失調症。これまで院内の外来作業療法に参加していたが、友人の就労を契機に本人も就労希望を口にするようになった。担当の作業療法士が院内のカンファレンスで、この患者の就労移行支援事業所利用を提案するにあたって最も重要なのはどれか。 1. 罹病期間 2. 幻聴の頻度 3. 病識の程度 4. 就労への意欲 5. 統合失調症の病型
  1. 1. 罹病期間
  2. 2. 幻聴の頻度
  3. 3. 病識の程度
  4. 4. 就労への意欲 ✓
  5. 5. 統合失調症の病型

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — 就労への意欲 就労移行支援事業所の利用判定において、本人の就労意欲は最も重要な要素です。本症例は友人の就労を契機に就労希望を口にするようになった状況であり、この主体的な動機づけがリハビリテーション成功の基盤となります。 --- 【各選択肢の解説】 1. 罹病期間 ❌ 誤り。罹病期間が長くても就労可能な患者は多く、就労移行支援の適応判定では補助的な情報に過ぎません。 2. 幻聴の頻度 ❌ 誤り。症状の完全な消失は期待できず、症状があっても就労は可能です。症状コントロール下での就労支援が現代的なアプローチです。 3. 病識の程度 ❌ 誤り。病識があることは望ましいですが、本人が就労を希望する場合は相対的に重要度は低くなります。 4. 就労への意欲 ✅ 正しい。本人の主体的な就労希望は、就労移行支援プログラムへのモチベーション維持と結果的な就労成果につながる最重要因素です。 5. 統合失調症の病型 ❌ 誤り。現在は統合失調症の病型分類の臨床的有用性が低下しており、就労移行支援の判定基準ではありません。 --- 【試験対策ポイント】 ・就労支援では「本人の意欲」が最優先される原則 ・精神疾患患者の就労は症状完全消失ではなく「症状との共存」を前提 ・リカバリー志向では本人の希望と自己決定を尊重することが基本
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