OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第56回 作業療法士国家試験 午後 第22問

臨床医学第56回午後

第56回 作業療法士国家試験 午後 第22問(臨床医学)の正答は 2 です。橈骨遠位端骨折のリハビリテーションにおいて、浮腫の管理は機能回復を左右する重要な要素である。

問題
橈骨遠位端骨折におけるリハビリテーション治療について正しいのはどれか。
  1. 1. ギプス除去後から開始する。
  2. 2. 就寝時には高挙するように指導する。
  3. 3. 骨癒合後早期にスポーツに復帰させる。
  4. 4. 変形治癒は機能回復に影響を及ぼさない。
  5. 5. 加齢は機能回復を遅らせる要因とはならない。

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 就寝時には高挙するように指導する。

橈骨遠位端骨折のリハビリテーションにおいて、浮腫の管理は機能回復を左右する重要な要素である。就寝時に手部・前腕を心臓より高く挙上することで、重力を利用した静脈・リンパ還流が促進され、浮腫の軽減・疼痛緩和・関節可動域改善につながる。


【各選択肢の解説】

1. ギプス除去後から開始する。
❌ 誤り。ギプス固定中から指の自動運動(MP・PIP・DIP)・肩関節運動を開始し、廃用予防・浮腫予防を図る。除去後からでは遅すぎる。
2. 就寝時には高挙するように指導する。
✅ 正しい。挙上は浮腫管理の基本。夜間の低位保持は浮腫増悪の要因となるため、枕等を用いた高挙を指導する。
3. 骨癒合後早期にスポーツに復帰させる。
❌ 誤り。骨癒合後もリモデリングや筋力・可動域の回復が必要。スポーツ復帰は段階的に判断する。
4. 変形治癒は機能回復に影響を及ぼさない。
❌ 誤り。変形治癒(Colles骨折後の背側転位等)は前腕回旋・手関節可動域に影響を与えることがある。
5. 加齢は機能回復を遅らせる要因とはならない。
❌ 誤り。橈骨遠位端骨折は高齢女性(骨粗鬆症)に多く、加齢は骨癒合遅延・機能回復遅延の要因となる。

【試験対策ポイント】

橈骨遠位端骨折のOT介入の3本柱:①挙上による浮腫管理、②早期自動運動(指・肩)、③感覚再教育。「ギプス除去後から」という誤答は頻出。Colles骨折(背側転位)とSmith骨折(掌側転位)の鑑別も整理しておく。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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