第56回 作業療法士国家試験 午後 第45問
人間発達学第56回午後
作業療法における広汎性発達障害(自閉スペクトラム症)への対応で適切なのはどれか。
1. 攻撃的な行動には大きな声で「ダメ」とだけ簡潔に言う。
2. 作業の適用時には内容をあらかじめ伝える。
3. こだわりに対しては行動変容を促す。
4. 作業は自由度の高いものを用いる。
5. 説明には言語的情報を多用する。
- 1. 攻撃的な行動には大きな声で「ダメ」とだけ簡潔に言う。
- 2. 作業の適用時には内容をあらかじめ伝える。 ✓
- 3. こだわりに対しては行動変容を促す。
- 4. 作業は自由度の高いものを用いる。
- 5. 説明には言語的情報を多用する。
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 作業の適用時には内容をあらかじめ伝える。
自閉スペクトラム症の特性として見通しをもつことが困難であり、予測不可能な状況に強い不安を感じます。事前に作業内容を伝えることで見通しが立ち、不安軽減と協力的な態度につながります。
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【各選択肢の解説】
1. 攻撃的な行動には大きな声で「ダメ」とだけ簡潔に言う。
❌ 誤り。大きな声は感覚過敏を悪化させ、パニックを増幅する可能性があります。落ち着いた声で冷静に対応し、代替行動を示すことが適切です。
2. 作業の適用時には内容をあらかじめ伝える。
✅ 正しい。見通しをもつことで安心感が得られ、作業への参加が促進されます。自閉スペクトラム症の対応の基本原則です。
3. こだわりに対しては行動変容を促す。
❌ 誤り。こだわりは不安軽減の手段であり、無理に変えようとするとストレスになります。理解し、適応的な活動に段階的に移行させるアプローチが適切です。
4. 作業は自由度の高いものを用いる。
❌ 誤り。自由度が高いと判断基準が曖昧になり、不安が増します。構造化された作業で明確な目標を提示する方が効果的です。
5. 説明には言語的情報を多用する。
❌ 誤り。言語理解の困難さや聴覚過敏を考慮し、視覚的情報(絵・文字・実物)を活用した説明が有効です。
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【試験対策ポイント】
・自閉スペクトラム症への対応:見通しの提供、構造化、視覚支援が3大原則
・避けるべき対応:突然の変更、大きな刺激、強制的な行動変容
・こだわりは不安軽減機制であり、尊重と段階的移行が重要