OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第57回 作業療法士国家試験 午前 第3問

身体障害作業療法第57回午前

第57回 作業療法士国家試験 午前 第3問(身体障害作業療法)の正答は 2・3 です。麻痺筋の一覧(円回内筋・橈側手根屈筋・浅指屈筋・深指屈筋・長母指屈筋・方形回内筋+母指球筋・第1/2虫様筋)は、肘より近位での高位正中神経麻痺の所見です。

問題
50歳の女性。末梢神経麻痺により、円回内筋、長掌筋、橈側手根屈筋、浅指屈筋、深指屈筋(示指・中指)、長母指屈筋、方形回内筋、短母指外転筋、短母指屈筋(浅頭)、母指対立筋、第1・2虫様筋が麻痺している。適応する装具で正しいのはどれか。2つ選べ。
第57回午前第3問 図
  1. 1. 短対立装具(Bennett型)
  2. 2. 長対立装具(Rancho型)
  3. 3. 手関節駆動型把持装具(RIC型)
  4. 4. Thomas型装具
  5. 5. ナックルベンダー

正答:2・3番

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解説
■ 正答:2番・3番 — 長対立装具(Rancho型)/手関節駆動型把持装具(RIC型)

麻痺筋の一覧(円回内筋・橈側手根屈筋・浅指屈筋・深指屈筋・長母指屈筋・方形回内筋+母指球筋・第1/2虫様筋)は、肘より近位での高位正中神経麻痺の所見です。母指対立の喪失に加え、手指屈曲・把持機能も低下するため、対立再建と把持補助の両方が必要になります。



【各選択肢の解説】
1. 短対立装具(Bennett型)
❌ 誤り。母指対立位保持のみで、本例で問題となる手指屈曲・把持障害を補えません。高位麻痺には不十分です。

2. 長対立装具(Rancho型)
✅ 正しい。手関節を含めて固定・支持し、母指対立位を保持できるため高位正中神経麻痺に適応します。

3. 手関節駆動型把持装具(RIC型)
✅ 正しい。残存する手関節伸展を利用して母指-示指のつまみ(把持)を再建でき、麻痺した手指屈曲を代償します。

4. Thomas型装具
❌ 誤り。手関節背屈を補助するコックアップ系で、橈骨神経麻痺(下垂手)の適応です。

5. ナックルベンダー
❌ 誤り。MP関節屈曲を補助する装具で、尺骨神経麻痺(鷲手)など伸展拘縮・MP過伸展への適応です。


【試験対策ポイント】
神経麻痺と装具は「対立装具=正中神経」「コックアップ/Thomas=橈骨神経(下垂手)」「ナックルベンダー=尺骨神経(鷲手)」で対応づけると整理しやすいです。本問は把持機能まで失う高位麻痺なので、対立装具に加え手関節駆動型把持装具で能動的なつまみを補う点が解答の決め手です。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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