第57回 作業療法士国家試験 午前 第12問
精神障害作業療法第57回午前
26歳の男性。C6レベルの頸髄損傷完全麻痺。仕事中の事故により受傷し入院。翌日からリハビリテーションが開始され継続している。受傷後1か月での徒手筋力テストの結果を表に示す。受傷後2か月で到達可能と予測される動作はどれか。
1. 更衣
2. 自己導尿
3. プッシュアップ
4. 万能カフを用いた食事
5. ベッドから車椅子への移乗
- 1. 更衣
- 2. 自己導尿
- 3. プッシュアップ
- 4. 万能カフを用いた食事 ✓
- 5. ベッドから車椅子への移乗
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 万能カフを用いた食事
C6完全麻痺で受傷後2か月時点では、手関節伸展筋(ECRB)は回復しているが手指屈筋は未回復のため、万能カフ(ユニバーサルカフ)を装着すれば食事が可能になります。これは自助具を用いた基本的なADLで、最も早期に獲得できる機能です。
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【各選択肢の解説】
1. 更衣
❌ 誤り。上肢の完全な手指巧緻性が必要であり、C6レベルでは受傷後2か月では困難です。
2. 自己導尿
❌ 誤り。自己導尿には手指の器用さと両上肢の協調が必要で、C6では2か月で達成不可能です。
3. プッシュアップ
❌ 誤り。ベッド上での体位変換用プッシュアップには、肩甲骨周囲筋の強化と十分な上肢筋力が必要で時間がかかります。
4. 万能カフを用いた食事
✅ 正しい。手関節伸展筋(C6で支配)が機能していれば、カフにスプーンを装着することで食事が可能になり、最も早期に達成可能なADLです。
5. ベッドから車椅子への移乗
❌ 誤り。移乗には体幹バランス、肩甲骨固定、腕の支持性が十分に必要で、2か月では困難です。
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【試験対策ポイント】
- C6完全麻痺:手関節伸展(ECRB)は保持するが手指は麻痺
- 万能カフ:手関節伸展筋の代償を利用した基本的自助具
- ADL獲得順序:食事→排泄→更衣→移乗の順(一般的傾向)