第57回 作業療法士国家試験 午前 第17問
臨床医学第57回午前
68歳の男性。半年前から睡眠中に奇声をあげたり、気分が沈みがちになることがあった。次第に物忘れや立ちくらみ、手の震えが出現した。最近、「玄関に小人が立っている」と言うことが増えたため、家族に付き添われて精神科病院に入院し、作業療法が開始された。この患者にみられる特徴はどれか。2つ選べ。
1. 動きが緩慢になる。
2. 症状が変動しやすい。
3. 毎食のメニューにこだわる。
4. 周囲に対し一方的な要求をする。
5. 環境からの刺激を受けても集中できる。
- 1. 動きが緩慢になる。 ✓
- 2. 症状が変動しやすい。 ✓
- 3. 毎食のメニューにこだわる。
- 4. 周囲に対し一方的な要求をする。
- 5. 環境からの刺激を受けても集中できる。
正答:1・2番
解説
■ 正答:1番、2番 — 動きが緩慢になる。症状が変動しやすい。
本症例は睡眠障害、気分低下、物忘れ、立ちくらみ、手の震え、幻視(小人が見える)といった複数の神経精神症状を示しており、レビー小体型認知症の典型的な呈示です。この疾患では動きが緩慢になり、症状が変動しやすいことが特徴です。
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【各選択肢の解説】
1. 動きが緩慢になる。
✅ 正しい。レビー小体型認知症ではパーキンソニズム(筋強剛、動作緩慢、振戦)が見られることが多く、動きが緩慢になる特徴的な症状です。
2. 症状が変動しやすい。
✅ 正しい。レビー小体型認知症の大きな特徴として、日内変動や日差変動が著しく、症状が変動しやすいことが知られています。
3. 毎食のメニューにこだわる。
❌ 誤り。食事へのこだわりは自閉症スペクトラム障害や強迫性障害の特徴で、本症例には該当しません。
4. 周囲に対し一方的な要求をする。
❌ 誤り。このような症状は統合失調症や境界性人格障害で見られやすく、レビー小体型認知症の主要な特徴ではありません。
5. 環境からの刺激を受けても集中できる。
❌ 誤り。むしろレビー小体型認知症では注意散漫や集中力低下が見られます。
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【試験対策ポイント】
• レビー小体型認知症:幻視、パーキンソニズム、日内変動が3大特徴
• 動作緩慢、筋強剛、静止振戦(パーキンソニズム)を呈する
• 症状の変動性が著しいため評価時に留意が必要