第57回 作業療法士国家試験 午後 第11問
身体障害作業療法第57回午後
第57回 作業療法士国家試験 午後 第11問(身体障害作業療法)の正答は 4 です。上肢エルゴメーター(労作)中に動悸と左肩周囲の違和感が出て、運動を止めて安静にすると数分で消え、その後のバイタルサインも正常だった。
問題
65歳の男性。喫煙者。10年前から高血圧、高脂血症、糖尿病で内服治療をしている。4週前に外傷性第5胸髄損傷、完全対麻痺で入院。入院時の血糖は350 mg/dL、HbA1cは8.0%。入院後1週で離床訓練が開始された。この患者が上肢エルゴメーター運動を実施中に、急に動悸と左肩周囲の違和感を訴えた。直ちに運動を中止し安静にさせたところ症状は数分で消失した。症状消失後のバイタルサインに異常を認めなかった。この症状の原因として考えられるのはどれか。
- 1. 低血糖
- 2. 起立性低血圧
- 3. 急性心筋梗塞
- 4. 労作性狭心症 ✓
- 5. 自律神経過反射
正答:4番
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この問題の正答率(OTカコモン利用者の実データ)
初回正答率 33.3%参考値
18人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、OTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
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解説
■ 正答:4番 — 労作性狭心症
上肢エルゴメーター(労作)中に動悸と左肩周囲の違和感が出て、運動を止めて安静にすると数分で消え、その後のバイタルサインも正常だった。労作で出て安静で数分以内に消えるのが労作性狭心症の特徴で、喫煙・高血圧・脂質異常症・糖尿病という冠動脈疾患の危険因子もそろっている。
【各選択肢の解説】
1. 低血糖
❌ 誤り。低血糖では冷汗・手のふるえ・動悸・意識の低下などが出て、安静だけでは回復せず糖の補給が要る。正しくは、本例は安静のみで数分で消えており、左肩の違和感も低血糖では説明しにくい。
❌ 誤り。低血糖では冷汗・手のふるえ・動悸・意識の低下などが出て、安静だけでは回復せず糖の補給が要る。正しくは、本例は安静のみで数分で消えており、左肩の違和感も低血糖では説明しにくい。
2. 起立性低血圧
❌ 誤り。起立性低血圧は座位・立位への体位変換で血圧が下がり、めまい・眼前暗黒・顔面蒼白などが出る。正しくは、本例は運動中に出て、症状消失後の血圧にも異常がない。
❌ 誤り。起立性低血圧は座位・立位への体位変換で血圧が下がり、めまい・眼前暗黒・顔面蒼白などが出る。正しくは、本例は運動中に出て、症状消失後の血圧にも異常がない。
3. 急性心筋梗塞
❌ 誤り。急性心筋梗塞の胸痛は安静にしても治まらず、通常20〜30分以上続く。正しくは、本例は安静で数分のうちに消えており、狭心症発作の経過である。
❌ 誤り。急性心筋梗塞の胸痛は安静にしても治まらず、通常20〜30分以上続く。正しくは、本例は安静で数分のうちに消えており、狭心症発作の経過である。
4. 労作性狭心症(=正答)
✅ 正しい。運動で心筋の酸素需要が増えたとき、狭くなった冠動脈では血流が足りず一時的に心筋が虚血になる。運動をやめれば需要が下がって虚血が解消するため、症状は数分で消える。左肩への放散もよくみられる。
✅ 正しい。運動で心筋の酸素需要が増えたとき、狭くなった冠動脈では血流が足りず一時的に心筋が虚血になる。運動をやめれば需要が下がって虚血が解消するため、症状は数分で消える。左肩への放散もよくみられる。
5. 自律神経過反射
❌ 誤り。自律神経過反射は主に第6胸髄より上の損傷で、膀胱の充満などの刺激を誘因に、急な血圧上昇・頭痛・顔面紅潮・損傷レベルより上の発汗が起こる。本例の第5胸髄損傷は起こりうる高さだが、誘因が膀胱充満などでなく運動であり、血圧上昇・頭痛もなく、症状消失後のバイタルサインにも異常がない。正しくは、損傷の高さでなく誘因と症状が合わないので、自律神経過反射とは考えにくい。
❌ 誤り。自律神経過反射は主に第6胸髄より上の損傷で、膀胱の充満などの刺激を誘因に、急な血圧上昇・頭痛・顔面紅潮・損傷レベルより上の発汗が起こる。本例の第5胸髄損傷は起こりうる高さだが、誘因が膀胱充満などでなく運動であり、血圧上昇・頭痛もなく、症状消失後のバイタルサインにも異常がない。正しくは、損傷の高さでなく誘因と症状が合わないので、自律神経過反射とは考えにくい。
【試験対策ポイント】
| 誘因 | 経過 | 主な所見 | |
|---|---|---|---|
| 労作性狭心症 | 労作 | 安静で数分以内に消える | 胸部〜左肩の痛み・違和感 |
| 急性心筋梗塞 | 労作に限らない | 安静でも消えず20〜30分以上続く | 持続する胸痛 |
| 起立性低血圧 | 座位・立位への体位変換 | 臥位で回復 | 血圧低下・めまい |
| 自律神経過反射 | 膀胱充満など | 誘因を除くまで続く | 急な血圧上昇・頭痛 |
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