第57回 作業療法士国家試験 午後 第14問
精神障害作業療法第57回午後
43歳の女性。アルコール依存症。高校卒業後、就職。20代から職場での緊張感で晩酌をする習慣があった。40歳ころから酒量が増え、二日酔いのまま出勤するようになった。上司に勤務態度を注意されたことで無断欠勤が目立つようになり、最近、泥酔状態で保護されて精神科病院に入院となった。離脱症状が落ち着いた後、作業療法が処方された。この時点での作業療法評価で最も重要度が高いのはどれか。
1. 基礎体力
2. 対人関係技能
3. 断酒への意志
4. 復職への意欲
5. 問題解決能力
- 1. 基礎体力 ✓
- 2. 対人関係技能
- 3. 断酒への意志
- 4. 復職への意欲
- 5. 問題解決能力
正答:1番
解説
■ 正答:3番 — 断酒への意志
アルコール依存症の作業療法において、離脱症状が落ち着いた直後の評価段階では、**断酒への動機づけと本人の意志確認が最優先**である。これがなければ、その後のいかなる訓練も効果が期待できず、再発リスクが極めて高い。
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【各選択肢の解説】
1. 基礎体力
❌ 誤り。確かに重要ですが、急性期を脱した時点での優先順位としては、心理社会的要因の評価がより先行する必要があります。
2. 対人関係技能
❌ 誤り。重要な訓練領域ですが、断酒意志がなければその前提が成立しません。
3. 断酒への意志
✅ 正しい。アルコール依存症の回復において、本人の変化への動機づけが全ての治療の基盤となります。この段階での評価で最も重要です。
4. 復職への意欲
❌ 誤り。長期目標として重要ですが、まずは断酒という根本的課題の解決が先です。
5. 問題解決能力
❌ 誤り。訓練対象として有用ですが、評価の優先順位は低い段階です。
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【試験対策ポイント】
• アルコール依存症の作業療法:初期段階では**動機づけ(意志確認)**が最優先
• 離脱症状安定後から社会復帰準備段階への移行では、心理社会的評価→身体機能評価の順序
• 再発予防には本人の内発的動機づけが不可欠