OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第57回 作業療法士国家試験 午後 第30問

身体障害作業療法第57回午後

第57回 作業療法士国家試験 午後 第30問(身体障害作業療法)の正答は 3 です。上腕能動義手では、肘継手を屈曲させるためにケーブルを肩関節屈曲で引っ張ります。

問題
上腕能動義手の適合検査項目とその不適合の原因との組合せで正しいのはどれか。
  1. 1. 義手装着時の肩関節可動域 ─── 肘プーリーユニット取り付け位置の不良
  2. 2. 前腕部(肘継手)の屈曲可動域 ─── ソケットのトリミング不良
  3. 3. 肘の最大屈曲に要する肩関節の屈曲角度 ─── ケーブルの長さの不良
  4. 4. 回旋力に対する安定性 ─── ハーネスの調整不良
  5. 5. 引っ張り荷重(下垂力)に対する安定性 ─── リテーナーの位置不良

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 肘の最大屈曲に要する肩関節の屈曲角度 ─── ケーブルの長さの不良

上腕能動義手では、肘継手を屈曲させるためにケーブルを肩関節屈曲で引っ張ります。肘の最大屈曲に必要な肩関節屈曲角度が大きすぎる場合は、ケーブルが長すぎる(弛んでいる)ことが原因として考えられます。


【各選択肢の解説】

1. 義手装着時の肩関節可動域 ─── 肘プーリーユニット取り付け位置の不良
❌ 誤り。肩関節可動域制限の原因はハーネスの調整不良やソケット適合の問題であり、肘プーリーユニットの位置不良ではありません。
2. 前腕部(肘継手)の屈曲可動域 ─── ソケットのトリミング不良
❌ 誤り。屈曲可動域制限の原因はケーブルの長さや肘継手の問題であり、ソケットのトリミング不良は主に末端部の圧迫・快適性に影響します。
3. 肘の最大屈曲に要する肩関節の屈曲角度 ─── ケーブルの長さの不良
✅ 正しい。ケーブルが長い場合、肘を完全屈曲させるために肩関節を過度に屈曲させる必要があります。ケーブルの長さ不良が原因として正しい組合せです。
4. 回旋力に対する安定性 ─── ハーネスの調整不良
❌ 誤り。回旋力への安定性はソケットの適合(トリミング・形状)に関わります。ハーネスは主に義手の懸垂と操作力伝達に関係します。
5. 引っ張り荷重(下垂力)に対する安定性 ─── リテーナーの位置不良
❌ 誤り。下垂力への安定性はハーネス(懸垂機能)の調整と関係します。リテーナーは義手の肘継手ロック機構に関連します。

【試験対策ポイント】

  • 上腕能動義手の操作原理:肩関節屈曲・肩甲骨外転・体幹前傾でケーブルを引っ張り肘継手を屈曲させる
  • ケーブルが長い→肘屈曲に要する肩屈曲角度が増大
  • ケーブルが短い→肘が完全伸展しない
  • 適合検査は実際の義手フィッティングの国試頻出領域

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

それでも誤りが残ることがあります。「おかしいな」と思ったらお問い合わせから気軽に教えてください。確認のうえ修正し、皆さんと一緒に解説を育てていきます。

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