OTカコモン — 作業療法士国家試験 過去問・解説

第57回 作業療法士国家試験 午後 第33問

身体障害作業療法第57回午後
脳卒中による片麻痺 Brunnstrom 法ステージ上肢Ⅲ、手指Ⅲ、下肢Ⅳの患者における治療について正しいのはどれか。 1. 緊張性頸反射を利用する。 2. 立位時は麻痺側下肢に荷重を促す。 3. 長下肢装具使用による歩行訓練を行う。 4. 麻痺側上肢では重錘を用いた反復運動を行う。 5. 非麻痺側上肢を拘束し麻痺側を強制的に使用させる。
  1. 1. 緊張性頸反射を利用する。
  2. 2. 立位時は麻痺側下肢に荷重を促す。 ✓
  3. 3. 長下肢装具使用による歩行訓練を行う。
  4. 4. 麻痺側上肢では重錘を用いた反復運動を行う。
  5. 5. 非麻痺側上肢を拘束し麻痺側を強制的に使用させる。

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — 立位時は麻痺側下肢に荷重を促す。 本患者は下肢Ⅳ(分離運動が出現している段階)であり、立位保持能力が高いため、麻痺側下肢への積極的な荷重が回復促進に有効です。下肢の機能改善段階では、早期から荷重刺激を与えることで固有感覚入力と筋力強化が期待できます。 --- 【各選択肢の解説】 1. 緊張性頸反射を利用する。 ❌ 誤り。上肢Ⅲ・手指Ⅲ(分離運動出現段階)では、反射的運動パターンへの依存を減らし、より高次な随意運動を促すべき段階であり、緊張性頸反射の利用は不適切です。 2. 立位時は麻痺側下肢に荷重を促す。 ✅ 正しい。下肢Ⅳ(階段昇降が可能な段階)では麻痺側への荷重能力が高く、立位での荷重により固有感覚入力と動的安定性が向上します。 3. 長下肢装具使用による歩行訓練を行う。 ❌ 誤り。下肢Ⅳの段階では装具による支援が不要であり、むしろ自立的な下肢制御を促すべき段階です。装具使用は下肢Ⅲ以下が対象です。 4. 麻痺側上肢では重錘を用いた反復運動を行う。 ❌ 誤り。上肢Ⅲでは痙性が強い段階であり、重錘負荷は痙性増強につながるため避けるべきです。段階的な除痙と協調運動の改善が優先されます。 5. 非麻痺側上肢を拘束し麻痺側を強制的に使用させる。 ❌ 誤り。上肢Ⅲの段階で強制的な使用は痙性悪化や代償動作の助長につながります。強制使用療法(CI療法)は上肢Ⅲ以上の段階が目安です。 --- 【試験対策ポイント】 • Brunnstrom法各ステージの治療目標が異なる(Ⅲ→分離運動促進、Ⅳ→動的制御強化) • 下肢Ⅳは荷重訓練・立位動的バランス訓練が主流 • 上肢Ⅲ段階では痙性管理と随意運動分離が優先
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