OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第57回 作業療法士国家試験 午後 第45問

発達障害作業療法第57回午後

第57回 作業療法士国家試験 午後 第45問(発達障害作業療法)の正答は 2 です。自閉スペクトラム症(ASD)のある方が就労継続支援A型を利用する際には、自己の行動・経験を振り返る力を育てる関わりが重要です。

問題
自閉症スペクトラム障害患者が就労継続支援A型事業所を利用する際の作業療法士の対応として適切なのはどれか。
  1. 1. 巧緻性が要求される作業を任せる。
  2. 2. 事業所での経験を振り返るための面接をする。
  3. 3. 事業所内のルールについてはその都度伝える。
  4. 4. 利用開始時に苦手な場面から慣らしていく。
  5. 5. 利用者同士で行う流れ作業から導入する。

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 事業所での経験を振り返るための面接をする。

自閉スペクトラム症(ASD)のある方が就労継続支援A型を利用する際には、自己の行動・経験を振り返る力を育てる関わりが重要です。定期的な面接による振り返りは、自己理解の促進と次の行動の改善につながります。


【各選択肢の解説】

1. 巧緻性が要求される作業を任せる。
❌ 誤り。ASDのある方の得意・不得意は個人差が大きく、巧緻性の得意不得意も様々です。一律に巧緻性作業を任せることは適切ではありません。
2. 事業所での経験を振り返るための面接をする。
✅ 正しい。ASDのある方は自己の行動を客観視することが難しい場合があり、OTが面接で経験を振り返る機会を設けることで自己理解・行動修正が促進されます。
3. 事業所内のルールについてはその都度伝える。
❌ 誤り。ASDのある方はルールの一貫性・予測可能性を必要としており、「その都度伝える」という不規則な対応は混乱を招きます。事前に明確に・文書化して伝えることが適切です。
4. 利用開始時に苦手な場面から慣らしていく。
❌ 誤り。ASD支援では得意な場面・好きな活動から導入し、成功体験を積み重ねることが基本です。苦手な場面から始めることは不適切です。
5. 利用者同士で行う流れ作業から導入する。
❌ 誤り。集団での流れ作業は社会的状況の複雑さから、ASDのある方の導入としては適切ではないことが多いです。まず個人ペースで取り組める作業から導入します。

【試験対策ポイント】

  • ASD就労支援の原則:①構造化(ルール・スケジュールの明確化)、②強みを活かす、③社会的状況の複雑さを段階的に高める
  • ルールは事前に・一貫して・文書化して提供する(その都度ではない)
  • 振り返り面接:自己理解・メタ認知の向上に有効

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

それでも誤りが残ることがあります。「おかしいな」と思ったらお問い合わせから気軽に教えてください。確認のうえ修正し、皆さんと一緒に解説を育てていきます。

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