OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第58回 作業療法士国家試験 午前 第44問

精神障害作業療法第58回午前

第58回 作業療法士国家試験 午前 第44問(精神障害作業療法)の正答は 4 です。精神科作業療法における治療的態度として、患者の幻覚・妄想などの異常体験を「それは間違っている」と繰り返し修正することは、患者の自我を脅かし治療関係を損なうため不適切である。

問題
精神科作業療法における治療的態度で誤っているのはどれか。
  1. 1. 退院後の生活支援を行う。
  2. 2. 患者との心理的距離を保つ。
  3. 3. 患者の主体的活動を支援する。
  4. 4. 異常体験の訴えはその都度修正する。
  5. 5. 無理に活動しなくてもよいことを保障する。

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 異常体験の訴えはその都度修正する(誤り)

精神科作業療法における治療的態度として、患者の幻覚・妄想などの異常体験を「それは間違っている」と繰り返し修正することは、患者の自我を脅かし治療関係を損なうため不適切である。


【各選択肢の解説】

1. 退院後の生活支援を行う。
❌(誤りとは言えない)。地域生活への移行・継続支援はOTの重要な役割であり、適切な態度。
2. 患者との心理的距離を保つ。
❌(誤りとは言えない)。適切な治療的距離の維持(巻き込まれない・過度な密着を避ける)は精神科OTの基本的態度。
3. 患者の主体的活動を支援する。
❌(誤りとは言えない)。患者のエンパワメントと主体性尊重はOTの根幹的価値観であり正しい。
4. 異常体験の訴えはその都度修正する。
✅(誤った記述として正答)。幻覚・妄想の内容を否定・修正することは患者の現実体験を否定することになり、治療関係を破壊する可能性がある。基本態度は「訴えを否定せずに傾聴し、日常生活への影響を最小化する方向でかかわる」こと。
5. 無理に活動しなくてもよいことを保障する。
❌(誤りとは言えない)。強制的な参加は逆効果であり、参加の自由と安全の保障は精神科OTの基本原則。

【試験対策ポイント】

精神科OTにおける異常体験への対応:「否定も肯定もしない」が基本。修正しようとすると患者が追い詰められ、治療同盟が崩れる。「それは幻聴です」と直接否定するのではなく、「その声が聞こえてつらいですね」のように体験そのものは受け止める。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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