OTカコモン — 作業療法士国家試験 過去問・解説

第58回 作業療法士国家試験 午後 第10問

身体障害作業療法第58回午後
42歳の男性。右利き。自営業。3年前に脳出血発症後、回復期リハビリテーション病院を経て自宅退院し復職したが、仕事中に再発した。初発時の頭部CT(別冊No.2A)と再発時の頭部CT(別冊No.2B)を別に示す。再発時の新たな症状として最も考えられるのはどれか。 1. 昏睡 2. 構音障害 3. 右同名半盲 4. 回転性めまい 5. Gerstmann症候群
第58回午後第10問 図
  1. 1. 昏睡
  2. 2. 構音障害 ✓
  3. 3. 右同名半盲
  4. 4. 回転性めまい
  5. 5. Gerstmann症候群

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — 構音障害 初発時の右脳出血から再発時の左脳出血への部位変化により、左脳(言語優位半球)の損傷が生じました。特に再発時の出血部位が左中大脳動脈領域に及んでいる場合、ブローカ野や周辺領域の損傷による構音障害が新たな症状として最も考えられます。 --- 【各選択肢の解説】 1. 昏睡 ❌ 誤り。単一の脳出血では昏睡に至るほどの意識障害は起こりにくく、特に脳幹損傷がない限り発生しません。 2. 構音障害 ✅ 正しい。左脳(言語優位半球)の中大脳動脈領域の出血により、ブローカ野や錐体路周辺の損傷で、構音運動の障害が生じます。 3. 右同名半盲 ❌ 誤り。同名半盲は視放線の損傷で起こりますが、再発時出血部位では視野障害よりも運動・言語障害が優位です。 4. 回転性めまい ❌ 誤り。回転性めまいは小脳や脳幹の前庭系損傷で生じ、大脳の脳出血では典型的ではありません。 5. Gerstmann症候群 ❌ 誤り。失算、失書、失指、左右失認の4徴候を呈しますが、急性脳出血では構音障害が先行症状として現れやすくなります。 --- 【試験対策ポイント】 - 脳出血の部位別症状:右脳出血→左片麻痺、左脳出血→言語障害・構音障害 - 構音障害:発音の筋肉的障害(舌、口唇、咽頭筋の運動障害) - ブローカ失語との区別:失語症は言語の理解・表現障害、構音障害は音韻運動障害
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