第58回 作業療法士国家試験 午後 第16問
発達障害作業療法第58回午後
第58回 作業療法士国家試験 午後 第16問(発達障害作業療法)の正答は 2 です。幼少期から友人との会話が苦手で一人の読書を好み、中学校では場の雰囲気に合わせられず孤立した。
問題
26歳の女性。幼少期は手がかからず、人見知りはなかった。小学校では友人とのおしゃべりが苦手で、一人で読書をすることを好んだ。中学校では、場の雰囲気に合わせて対応できず、孤立しがちで、一時不登校となった。成績は優秀で理系の大学院を修了後、大手企業に就職した。しかし、上司に接客態度を注意され、同僚とも馴染めず、1か月で退職した。急な退職を心配した両親に付き添われ精神科を受診した。この患者の生活歴から最も考えられるのはどれか。
- 1. うつ病
- 2. 自閉症スペクトラム障害 ✓
- 3. 双極性障害
- 4. 統合失調症
- 5. パニック障害
正答:2番
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この問題の正答率(OTカコモン利用者の実データ)
初回正答率 81.5%参考値
27人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、OTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
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解説
■ 正答:2番 — 自閉症スペクトラム障害
幼少期から友人との会話が苦手で一人の読書を好み、中学校では場の雰囲気に合わせられず孤立した。学業成績は優秀だが、就職後は接客態度の注意と同僚との不和で短期間に退職している。幼少期から一貫する社会的コミュニケーション・対人関係の困難は、自閉症スペクトラム障害(ASD)の経過と一致する。
【各選択肢の解説】
1. うつ病
❌ 誤り。うつ病は抑うつ気分・興味の喪失などがある時期から始まる病態で、幼少期から続く対人関係の困難は説明できない。正しくは、ASDに二次的にうつ病が加わることはあるが、本例の生活歴の中心は発達期からの社会性の特性である。
❌ 誤り。うつ病は抑うつ気分・興味の喪失などがある時期から始まる病態で、幼少期から続く対人関係の困難は説明できない。正しくは、ASDに二次的にうつ病が加わることはあるが、本例の生活歴の中心は発達期からの社会性の特性である。
2. 自閉症スペクトラム障害
✅ 正しい(=正答)。ASDの中核は「社会的コミュニケーション・対人相互関係の障害」と「限定された反復的な行動・興味」で、症状は発達早期から存在する。知的能力が高いと学業では目立たず、場の空気を読む・接客するなど社会的な要求が増える場面で困難が表に出る。
✅ 正しい(=正答)。ASDの中核は「社会的コミュニケーション・対人相互関係の障害」と「限定された反復的な行動・興味」で、症状は発達早期から存在する。知的能力が高いと学業では目立たず、場の空気を読む・接客するなど社会的な要求が増える場面で困難が表に出る。
3. 双極性障害
❌ 誤り。双極性障害は躁病(軽躁)エピソードとうつ病エピソードを繰り返す気分障害で、本例には気分の波の記述がない。正しくは、気分の高揚・活動性の亢進の時期があれば考える疾患である。
❌ 誤り。双極性障害は躁病(軽躁)エピソードとうつ病エピソードを繰り返す気分障害で、本例には気分の波の記述がない。正しくは、気分の高揚・活動性の亢進の時期があれば考える疾患である。
4. 統合失調症
❌ 誤り。統合失調症は多くが思春期〜青年期に発症し、幻覚・妄想・解体した思考などが現れる。本例にはこれらの症状がなく、困難は幼少期から続いている。正しくは、発症前と比べて機能が低下する経過をとる疾患である。
❌ 誤り。統合失調症は多くが思春期〜青年期に発症し、幻覚・妄想・解体した思考などが現れる。本例にはこれらの症状がなく、困難は幼少期から続いている。正しくは、発症前と比べて機能が低下する経過をとる疾患である。
5. パニック障害
❌ 誤り。パニック障害は動悸・息苦しさ・死の恐怖などを伴うパニック発作を繰り返し、発作への予期不安が続く不安症である。本例には発作の記述がない。正しくは、突然の強い不安発作が中心にあるときに考える。
❌ 誤り。パニック障害は動悸・息苦しさ・死の恐怖などを伴うパニック発作を繰り返し、発作への予期不安が続く不安症である。本例には発作の記述がない。正しくは、突然の強い不安発作が中心にあるときに考える。
【試験対策ポイント】
| 疾患 | 始まり | 中心となる症状 |
|---|---|---|
| ASD | 発達早期から | 社会的コミュニケーションの困難・限定された興味 |
| 統合失調症 | 思春期〜青年期 | 幻覚・妄想・陰性症状 |
| うつ病 | エピソードとして | 抑うつ気分・興味の喪失 |
| 双極性障害 | エピソードとして | 躁とうつの反復 |
| パニック障害 | — | パニック発作・予期不安 |
- 生活歴の問題は「いつから続いているか」を見る。幼少期から一貫していれば発達障害を考える。
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