OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第58回 作業療法士国家試験 午後 第23問

身体障害作業療法第58回午後

第58回 作業療法士国家試験 午後 第23問(身体障害作業療法)の正答は 3 です。顔面・上下肢の感覚脱失があるため、皮膚損傷(切り傷・熱傷・圧迫傷)のリスクが高い。

問題
顔面と上下肢に感覚脱失を呈する脳卒中片麻痺の患者に対する生活指導で最も適切なのはどれか。
  1. 1. 両手での車椅子駆動を勧める。
  2. 2. 屋内ではスリッパ使用を勧める。
  3. 3. 髭剃りは電動カミソリを勧める。
  4. 4. 麻痺手使用を控えるよう勧める。
  5. 5. 湯呑を麻痺側で把持するよう勧める。

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 髭剃りは電動カミソリを勧める。

顔面・上下肢の感覚脱失があるため、皮膚損傷(切り傷・熱傷・圧迫傷)のリスクが高い。T字カミソリによる髭剃りは切傷のリスクがあるため、皮膚に直接刃が接触しにくい電動カミソリへの変更が適切な生活指導となる。


【各選択肢の解説】

1. 両手での車椅子駆動を勧める。
❌ 誤り。麻痺側上肢の感覚脱失があるため、車椅子のリム操作で皮膚損傷・擦過傷のリスクがある。麻痺手での駆動を積極的に勧めるのは不適切。
2. 屋内ではスリッパ使用を勧める。
❌ 誤り。スリッパは足底感覚がない場合に転倒・靴擦れのリスクを高める。足部の感覚脱失がある場合は、固定された靴の着用が推奨される。
3. 髭剃りは電動カミソリを勧める。
✅ 正しい。顔面の感覚脱失があるため、T字カミソリでは皮膚を切っても気づかない危険がある。電動カミソリは刃が直接皮膚に触れにくく、安全性が高い。
4. 麻痺手使用を控えるよう勧める。
❌ 誤り。麻痺手の不使用学習は廃用を促進するため勧めない。感覚障害があっても、安全に配慮しながら麻痺手の使用を促すことが原則。
5. 湯呑を麻痺側で把持するよう勧める。
❌ 誤り。感覚脱失のある麻痺手で熱い湯呑を持つことは熱傷(低温熱傷)のリスクがある。非麻痺側での把持が推奨される。

【試験対策ポイント】

感覚脱失(特に温度覚・痛覚)のある患者への生活指導の原則:

  • 熱いもの・刃物・圧迫への暴露を避ける
  • 「感覚がないから気づかない」=損傷に至るリスクが高い
  • 電動カミソリ・ぬるめのお湯・保護手袋・定期的な皮膚確認が基本指導内容
  • T字カミソリ・スリッパ・熱い飲み物の麻痺側把持はすべてNGと押さえる

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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