OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第58回 作業療法士国家試験 午後 第34問

老年期作業療法第58回午後

第58回 作業療法士国家試験 午後 第34問(老年期作業療法)の正答は 1 です。加齢により腎・肝機能の低下、体組成変化(体脂肪増・水分減)、アルブミン低下による薬物結合率の変化などが生じ、薬物の血中濃度が上昇しやすく有害事象(副作用)のリスクが増大する。

問題
高齢者への薬物療法で正しいのはどれか。
  1. 1. 加齢に伴い有害事象が多くなる。
  2. 2. 高齢者は有害事象が重症化しない。
  3. 3. 1回投与量が多いほど治療効果が高い。
  4. 4. 服薬歴は現在の身体機能に影響しない。
  5. 5. 服薬数の増加は有害事象の要因にならない。

正答:1番

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解説
■ 正答:1番 — 加齢に伴い有害事象が多くなる。

加齢により腎・肝機能の低下、体組成変化(体脂肪増・水分減)、アルブミン低下による薬物結合率の変化などが生じ、薬物の血中濃度が上昇しやすく有害事象(副作用)のリスクが増大する。


【各選択肢の解説】

1. 加齢に伴い有害事象が多くなる。
✅ 正しい。高齢者は薬物代謝・排泄機能の低下により有害事象が生じやすく、またその重症化リスクも高い。ポリファーマシー(多剤服用)も有害事象増大の要因となる。
2. 高齢者は有害事象が重症化しない。
❌ 誤り。逆に高齢者では有害事象が重症化しやすい(予備能低下、自覚症状が乏しい等)。
3. 1回投与量が多いほど治療効果が高い。
❌ 誤り。高齢者は薬物感受性が高く、少量でも過剰反応が生じやすい。「高齢者は少量から開始する」が原則。
4. 服薬歴は現在の身体機能に影響しない。
❌ 誤り。長期服薬による副作用の蓄積、依存、臓器への影響は現在の身体機能に直接影響する。
5. 服薬数の増加は有害事象の要因にならない。
❌ 誤り。多剤服用(ポリファーマシー)は薬物相互作用・重複投与による有害事象増加の代表的要因。

【試験対策ポイント】

高齢者の薬物療法の原則:

  • 少量から開始し、ゆっくり増量(Start low, go slow)
  • ポリファーマシー(5〜6剤以上)は有害事象リスク↑
  • 腎・肝機能低下 → 薬物蓄積 → 副作用リスク↑
  • 転倒・せん妄・認知機能低下の原因が薬物であることも多い

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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