第59回 作業療法士国家試験 午後 第17問
精神障害作業療法第59回午後
24歳の女性。双極性障害で休職中。半年前に会社で興奮状態となったため精神科を受診し、外来で薬物療法が開始となった。3か月前から気分は安定し、生活リズムが改善してきた。1か月前から職場復帰を目指して外来作業療法が行われている。作業療法中に「薬の副作用が心配なので内服をやめたい」と相談があった。作業療法士の声かけで適切なのはどれか。2つ選べ。
1. 「量を減らして飲んで下さい」
2. 「薬には副作用があるものですよ」
3. 「どのような副作用が心配ですか」
4. 「内服を中止して様子をみましょう」
5. 「次の外来で医師に相談してみましょう」
- 1. 「量を減らして飲んで下さい」
- 2. 「薬には副作用があるものですよ」
- 3. 「どのような副作用が心配ですか」 ✓
- 4. 「内服を中止して様子をみましょう」
- 5. 「次の外来で医師に相談してみましょう」 ✓
正答:3・5番
解説
■ 正答:3番、5番 — 「どのような副作用が心配ですか」「次の外来で医師に相談してみましょう」
患者の医療に関する懸念に対して、作業療法士は傾聴と医師への橋渡しという適切な支援を行う必要があります。患者の具体的な懸念を理解したうえで、医学的判断は医師に委ねるという姿勢が重要です。
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【各選択肢の解説】
1. 「量を減らして飲んで下さい」
❌ 誤り。薬物療法の用量調整は医師の指示のみで行われるべきであり、作業療法士が指示することは越権行為です。
2. 「薬には副作用があるものですよ」
❌ 誤り。患者の懸念を軽視し、傾聴していない対応です。一般論で返すだけでは患者の不安解決につながりません。
3. 「どのような副作用が心配ですか」
✅ 正しい。患者の具体的な懸念を理解するための傾聴的な対応で、治療関係を構築する第一歩です。
4. 「内服を中止して様子をみましょう」
❌ 誤り。医学的判断を伴う指示であり、作業療法士が行うべき対応ではありません。勝手な中止は再発リスクを高めます。
5. 「次の外来で医師に相談してみましょう」
✅ 正しい。医師への適切な橋渡しで、医学的判断を必要とする事項は医師に委ねる適切な対応です。
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【試験対策ポイント】
• 医療従事者は自らの職域を超えた医学的判断・指示はできない
• 患者の懸念への対応は「傾聴」→「医師への連携」が基本フロー
• 双極性障害の薬物療法は再発予防に重要であり、勝手な中止は危険