第60回 作業療法士国家試験 午前 第3問
身体障害作業療法第60回午前
第60回 作業療法士国家試験 午前 第3問(身体障害作業療法)の正答は 3・5 です。図は麻痺側の手を布の上に置き、机上で前方へ押し出しては戻す運動である。
問題
59歳の男性。右利き。脳梗塞による左片麻痺。発症21日目のBrunnstrom法ステージは上肢Ⅳ、手指Ⅲ、下肢Ⅲ。表在感覚は上肢手指下肢共に鈍麻。椅子座位で机上の布を用いたワイピングの上肢機能的訓練を図のように行った。訓練の目的はどれか。2つ選べ。
- 1. 握力の改善
- 2. 手指の巧緻性の改善
- 3. 肘の分離運動の改善 ✓
- 4. 手背の表在感覚の改善
- 5. 肩甲帯の前方突出運動の改善 ✓
正答:3・5番
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この問題の正答率(OTカコモン利用者の実データ)
初回正答率 85.4%やさしい
41人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、OTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
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解説
■ 正答:3・5番 — 肘の分離運動の改善・肩甲帯の前方突出運動の改善
図は麻痺側の手を布の上に置き、机上で前方へ押し出しては戻す運動である。前方へ伸ばすときは肩屈曲と肘伸展を組み合わせるので、屈筋共同運動から離れた肘の分離運動と、肩甲帯の前方突出を引き出す訓練になる。
【各選択肢の解説】
1. 握力の改善
❌ 誤り。図では手掌を布の上に開いて置いたままで、物を握る動作は含まれない。正しくは、握力の改善には握る動作を伴う課題を用いる。
❌ 誤り。図では手掌を布の上に開いて置いたままで、物を握る動作は含まれない。正しくは、握力の改善には握る動作を伴う課題を用いる。
2. 手指の巧緻性の改善
❌ 誤り。手指は布の上に置かれたままで、指を個別に動かす操作は求められていない。正しくは、巧緻性の訓練には物をつまむ・操作するなど手指の細かな動きを伴う課題を用いる。
❌ 誤り。手指は布の上に置かれたままで、指を個別に動かす操作は求められていない。正しくは、巧緻性の訓練には物をつまむ・操作するなど手指の細かな動きを伴う課題を用いる。
3. 肘の分離運動の改善
✅ 正しい(=正答)。前方へ押し出す動作は肩屈曲と肘伸展の組み合わせで、屈筋共同運動(肩屈曲+肘屈曲)から外れた動きである。上肢ステージⅣの段階で、共同運動から分離した肘の運動を促す目的に合う。
✅ 正しい(=正答)。前方へ押し出す動作は肩屈曲と肘伸展の組み合わせで、屈筋共同運動(肩屈曲+肘屈曲)から外れた動きである。上肢ステージⅣの段階で、共同運動から分離した肘の運動を促す目的に合う。
4. 手背の表在感覚の改善
❌ 誤り。布に触れるのは手掌で、手背は刺激を受けない。訓練の主眼も運動にある。正しくは、感覚の改善を目的とするなら、感覚入力そのものを課題にした訓練を用いる。
❌ 誤り。布に触れるのは手掌で、手背は刺激を受けない。訓練の主眼も運動にある。正しくは、感覚の改善を目的とするなら、感覚入力そのものを課題にした訓練を用いる。
5. 肩甲帯の前方突出運動の改善
✅ 正しい(=正答)。手を遠くへ伸ばすには肩甲骨の前方突出(前鋸筋など)が伴う。ワイピングで前方へ押し出す運動はこれを反復させる。
✅ 正しい(=正答)。手を遠くへ伸ばすには肩甲骨の前方突出(前鋸筋など)が伴う。ワイピングで前方へ押し出す運動はこれを反復させる。
【試験対策ポイント】
Brunnstrom法ステージ(上肢)
- Ⅲ:共同運動が随意的に起こる
- Ⅳ:共同運動から一部分離(手を腰の後ろへ回す、肘伸展位で上肢を前方水平へ挙げる、肘90°屈曲位で前腕を回内・回外)
- Ⅴ:分離がさらに進む
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