OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第60回 作業療法士国家試験 午後 第4問

身体障害作業療法第60回午後

第60回 作業療法士国家試験 午後 第4問(身体障害作業療法)の正答は 3 です。写真から、右上肢が肘関節付近で欠損している先天性上肢欠損(横断性欠損)であることが確認できる。

問題
21歳の女性。先天性の右上肢欠損。上肢の写真(別冊No. 2)を別に示す。起こり得る2次性の障害で最もみられるのはどれか。
第60回午後第4問 図
  1. 1. 幻肢痛
  2. 2. 神経腫
  3. 3. 側弯症
  4. 4. 断端浮腫
  5. 5. 骨断端の過成長

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 側弯症

写真から、右上肢が肘関節付近で欠損している先天性上肢欠損(横断性欠損)であることが確認できる。先天性欠損では出生直後から欠損状態が続くため、義肢を使用しない場合、体幹・肩甲帯の非対称な使用パターンが長年続き、脊柱側弯症が2次性障害として最も高頻度に発生する。


【各選択肢の解説】

1. 幻肢痛
❌ 誤り。幻肢痛は後天性切断後に生じる現象。先天性欠損では四肢の記憶がないため幻肢痛はほとんど生じないとされている。
2. 神経腫
❌ 誤り。神経腫は切断端での神経再生異常により生じ、後天性切断に特有。先天性欠損では生じない。
3. 側弯症
✅ 正しい。先天性上肢欠損では体幹の非対称使用が長期化し、脊柱側弯が最も多くみられる2次性障害である。
4. 断端浮腫
❌ 誤り。断端浮腫は主に後天性切断の術後急性期に生じる。先天性では断端形成過程が異なるため典型的ではない。
5. 骨断端の過成長
❌ 誤り。骨断端の過成長(骨過成長)は小児の後天性切断に特有の合併症で、成長期に骨が軟部組織を突き破るように伸長する現象。先天性欠損では起こらない。

【試験対策ポイント】

先天性欠損 → 幻肢痛・神経腫・骨過成長は生じない。これが最重要。2次性障害として側弯症が最多。一方、後天性切断(小児)では骨断端の過成長が問題となる。この対比で整理して覚えること。

合併症先天性欠損後天性切断
幻肢痛
神経腫
骨過成長✓(小児)
側弯症

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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