OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第60回 作業療法士国家試験 午後 第18問

老年期作業療法第60回午後

第60回 作業療法士国家試験 午後 第18問(老年期作業療法)の正答は 4・5 です。前頭側頭型認知症は脱抑制・常同行動・無関心が特徴です。

問題
70歳の男性。前頭側頭型認知症。元来真面目な性格であった。ここ数年は平気で他人の物を盗るようになり、注意されても意に介さなくなった。また、些細なことで怒り出すため、対応に困った家族が主治医と相談し、デイケアに通所し、作業プログラムに参加することになった。この患者への対応で適切なのはどれか。2つ選べ。
  1. 1. 抽象的な指示を与える。
  2. 2. 作業に失敗したら叱責する。
  3. 3. 作業台の席替えを頻繁に行う。
  4. 4. 道具を見やすいところに置く。
  5. 5. 作業を決まった手順で行わせる。

正答:4・5番

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解説
■ 正答:4番・5番

前頭側頭型認知症は脱抑制・常同行動・無関心が特徴です。環境を整え(道具を見やすく配置)、決まった手順・ルーティンを活かす対応(常同行動の利用=ルーティン化療法)が有効です。


【各選択肢の解説】

1. 抽象的な指示を与える。
❌ 誤り。理解力低下があり、抽象的指示は混乱を招きます。具体的・簡潔な指示が必要です。
2. 作業に失敗したら叱責する。
❌ 誤り。叱責は易怒性・興奮を強め逆効果です。
3. 作業台の席替えを頻繁に行う。
❌ 誤り。環境変化は混乱や常同性の乱れを招き不適切です。一定の環境が望ましい。
4. 道具を見やすいところに置く。
✅ 正しい。環境調整により注意がそれにくく、作業に取り組みやすくなります。
5. 作業を決まった手順で行わせる。
✅ 正しい。常同行動を活かしたルーティン化は前頭側頭型認知症に有効です。

【試験対策ポイント】

前頭側頭型認知症(ピック病含む)の特徴=脱抑制・反社会的行動(万引き)・常同行動・無関心・我が道を行く行動。対応のコツは常同行動をルーティンとして活用し、環境を一定に保つこと。叱責・抽象的指示・頻繁な環境変化は禁忌(否定形で頻出)。Alzheimer型が記憶障害中心なのに対し、FTDは人格・行動変化が前景という対比を押さえる。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、作業療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

それでも誤りが残ることがあります。「おかしいな」と思ったらお問い合わせから気軽に教えてください。確認のうえ修正し、皆さんと一緒に解説を育てていきます。

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