OTカコモン — 作業療法士国家試験 過去問・解説

第61回 作業療法士国家試験 午前 第2問

臨床医学第61回午前
72歳の女性。右利き。突然発症した頭痛で救急搬送された。搬入時頭部CT画像(別冊No. 1)を別に示す。この患者の症状で最も見られるのはどれか。\n1. 失算\n2. 運動失語\n3. 着衣失行\n4. 身体部位失認\n5. 左半側視空間失認
第61回午前第2問 図
  1. 1. 失算 ✓
  2. 2. 運動失語
  3. 3. 着衣失行
  4. 4. 身体部位失認
  5. 5. 左半側視空間失認

正答:1番

解説
# 第61回 第A002問 解説 ■ 正答:1番 — 失算 頭部CTで右利き患者の**左後頭葉内側〜頭頂後頭移行部**(画像上の「左」側=実際の左半球)に高吸収域(出血)が確認できる。この部位は**角回・縁上回を含む頭頂葉後下部**に近く、**Gerstmann症候群**(失算・手指失認・左右失認・失書)を呈する領域として知られている。 --- 【各選択肢の解説】 1. 失算 ✅ 正しい。CT画像では左頭頂後頭葉領域に出血巣を認める。この部位の損傷により**Gerstmann症候群**が生じ、失算(計算能力の障害)が出現する。右利きでは左半球優位のため、左頭頂葉損傷で失算が最も見られる。 2. 運動失語 ❌ 誤り。運動失語(Broca失語)は左前頭葉下部(Broca野:44・45野)の損傷で生じる。出血巣は後頭頭頂部であり、前頭葉には及んでいない。 3. 着衣失行 ❌ 誤り。着衣失行は主に**右頭頂葉**損傷で生じる。本症例の出血は左半球であるため該当しない。 4. 身体部位失認 ❌ 誤り。身体部位失認もGerstmann症候群の構成要素だが、CTで示された出血は頭頂後頭部の小出血であり、Gerstmann症候群の中でも**失算が最も出現しやすい**病変範囲に一致する。また、身体部位失認より失算の方が本病変で典型的とされる。 5. 左半側視空間失認 ❌ 誤り。左半側空間無視は**右頭頂葉**損傷で生じる。出血は左半球であり、病変側が異なる。 --- 【試験対策ポイント】 **Gerstmann症候群**の4徴は「**失算・失書・手指失認・左右失認**」。病巣は**左頭頂葉角回周辺**(39野)。CT画像で出血巣の左右・部位を正確に読む練習が必要。**右利きでは左半球が言語優位半球**であることも必ず確認。着衣失行・半側空間無視は右頭頂葉、Broca失語は左前頭葉と部位を対応させて覚える。 ---
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