第61回 作業療法士国家試験 午前 第3問
臨床医学第61回午前
54歳の男性。事務職。仕事中に胸痛と冷汗が出現し20分以上持続した。救急外来を受診し入院となった。入院時の心電図(別冊No. 2)を別に示す。考えられる疾患はどれか。\n1. 心房細動\n2. 急性心筋梗塞\n3. 心室性期外収縮\n4. 発作性上室頻拍\n5. 完全房室ブロック
- 1. 心房細動
- 2. 急性心筋梗塞 ✓
- 3. 心室性期外収縮
- 4. 発作性上室頻拍
- 5. 完全房室ブロック
正答:2番
解説
# 第61回 第A003問 解説
■ 正答:2番 — 急性心筋梗塞
心電図(V1〜V6)を見ると、V1〜V4誘導で**ST上昇**が認められ、特にV2〜V4で顕著である。これは前壁〜中隔領域の**急性心筋梗塞(STEMI)**に典型的な所見である。胸痛・冷汗の20分以上の持続という臨床像とも合致する。
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【各選択肢の解説】
1. 心房細動
❌ 誤り。心房細動ではP波消失・不規則なRR間隔が特徴。本心電図ではP波が確認でき、RR間隔も比較的規則的であるため否定される。
2. 急性心筋梗塞
✅ 正しい。心電図でV1〜V4の**ST上昇(墓石型)**が明瞭であり、前壁中隔の急性心筋梗塞の所見に一致する。20分以上続く胸痛・冷汗という臨床症状も診断を支持する。
3. 心室性期外収縮
❌ 誤り。心室性期外収縮は幅広いQRS波が突発的に出現し、その後に代償性休止期を伴う。本心電図のQRS波形はそのような像を示していない。
4. 発作性上室頻拍
❌ 誤り。上室頻拍では心拍数が150〜250/分程度の頻脈となりQRSは通常狭い。本心電図の心拍数・波形はこれに相当しない。
5. 完全房室ブロック
❌ 誤り。完全房室ブロックではP波とQRS波が無関係に出現する房室解離が特徴。本心電図では房室解離は認められない。
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【試験対策ポイント】
急性心筋梗塞の心電図所見は「**ST上昇→異常Q波出現→T波逆転**」の時系列変化で整理する。**前壁梗塞**ではV1〜V4のST上昇、**下壁梗塞**ではⅡ・Ⅲ・aVFのST上昇が典型。ST上昇が「墓石型(coved型)」になる場合は重症のサインとして覚える。心電図問題では波形の特徴(P波・QRS幅・ST変化・RR規則性)を順に確認する習慣をつけること。
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