第61回 作業療法士国家試験 午前 第10問
作業療法評価学第61回午前
実習前の初回面接のロールプレイである。設定患者は76歳の女性。脳梗塞発症後3か月。右片麻痺。Brunnstrom法ステージは右上肢Ⅴ、手指Ⅴ、下肢Ⅵ。現在は回復期リハビリテーション病棟に入院中。杖歩行は可能。退院後は一人暮らしを予定している。学生(あなた)は初回面接で、「どのような生活を送りたいか」、「日常生活で困っていること」、「最近の楽しみ」などを質問したが、対象者は「今は入院生活で退屈。早く帰りたい」とだけ答えた。この面接場面から、次に行う作業療法評価で最も適切なのはどれか。\n1. 痛みの程度を確認する。\n2. 生活行為への関心を把握する。\n3. 他職種を同席させた面接を計画する。\n4. 言語機能に問題があるかどうかを確認する。\n5. 面接ではなくアンケートでの情報収集を検討する。
- 1. 痛みの程度を確認する。
- 2. 生活行為への関心を把握する。 ✓
- 3. 他職種を同席させた面接を計画する。
- 4. 言語機能に問題があるかどうかを確認する。
- 5. 面接ではなくアンケートでの情報収集を検討する。
正答:2番
解説
# 第61回 第A010問 解説
■ 正答:2番 — 生活行為への関心を把握する
「早く帰りたい」という発言は退院への意欲を示しているが、具体的な生活像・作業への関心が不明な状態。OTとして次に行うべき評価は、**どのような生活を送りたいか・何に関心があるか**を把握することであり、「生活行為への関心チェック(興味関心チェックシートなど)」が最も適切。
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【各選択肢の解説】
1. 痛みの程度を確認する。
❌ 誤り。脳梗塞後片麻痺において痛みが重要な場合もあるが、面接で「退屈・帰りたい」という発言からは、痛みよりも生活行為・意欲の問題が主訴として読み取れる。
2. 生活行為への関心を把握する。
✅ 正しい。OT評価の中心は「その人がどのような作業・生活行為を望んでいるか」の把握であり、初回面接で十分な情報が得られなかった場合の次のステップとして興味関心チェックシートなどが最適。
3. 他職種を同席させた面接を計画する。
❌ 誤り。現時点でコミュニケーション上の問題はなく、他職種同席の必要性は示されていない。
4. 言語機能に問題があるかどうかを確認する。
❌ 誤り。BrSから見て重篤な失語の示唆はなく、面接で応答もできている。言語機能の問題を疑う根拠が乏しい。
5. 面接ではなくアンケートでの情報収集を検討する。
❌ 誤り。アンケートへの変更よりも、面接での関係構築を継続しながら関心を引き出すアプローチが優先される。
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【試験対策ポイント】
OT評価における**初回面接の目的**は「**作業歴・生活役割・関心・希望の把握**」。「退屈・帰りたい」という発言は**退院後の生活行為への関心が隠れている**サインと読む。**興味関心チェックシート**(COPM準拠)は作業に関する希望を引き出すための代表的ツール。「言語機能の問題」はBrS情報から否定的に判断できる点も重要。
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