OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第61回 作業療法士国家試験 午前 第83問

作業療法治療学第61回午前

第61回 作業療法士国家試験 午前 第83問(作業療法治療学)の正答は 3・4 です。多発性硬化症(MS)では、体温上昇で症状が一時的に悪化する(Uhthoff現象)ことと易疲労性に配慮しながら、症状ごとに対応する。

問題
多発性硬化症のリハビリテーション治療で正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 1. 痙縮に対して温熱療法を行う。
  2. 2. 筋力低下に対して1RMを反復し強化する。
  3. 3. 運動失調に対して重錘を負荷して練習を行う。 ✓
  4. 4. 視野欠損に対して照明などの環境整備を行う。 ✓
  5. 5. 歩行障害に対して早期から下肢装具を作製する。

正答:3・4番

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初回正答率 30%難問

40人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)

同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、OTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。

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解説
■ 正答:3・4番 — 運動失調に対して重錘を負荷して練習を行う。・視野欠損に対して照明などの環境整備を行う。

多発性硬化症(MS)では、体温上昇で症状が一時的に悪化する(Uhthoff現象)ことと易疲労性に配慮しながら、症状ごとに対応する。失調には重錘負荷、視覚障害には環境整備で代償する。


【各選択肢の解説】

1. 痙縮に対して温熱療法を行う。
❌ 誤り。温熱で体温が上がるとUhthoff現象により症状が悪化しうるため避ける。正しくは、痙縮にはストレッチや寒冷など体温を上げない方法を用いる。
2. 筋力低下に対して1RMを反復し強化する。
❌ 誤り。最大負荷の反復は疲労を強め、症状悪化につながる。正しくは、疲労に配慮して低〜中等度の負荷で休息を挟みながら行う。
3. 運動失調に対して重錘を負荷して練習を行う。
✅ 正しい。(=正答)四肢や体幹に重錘をつけると固有感覚の入力が増え、動揺が抑えられて動作が安定しやすい。失調に対する代表的な方法である。
4. 視野欠損に対して照明などの環境整備を行う。
✅ 正しい。(=正答)MSでは視神経炎などで視力・視野が障害される。照明を明るくする、コントラストを強める、物の配置を一定にするなどの環境整備で代償する。
5. 歩行障害に対して早期から下肢装具を作製する。
❌ 誤り。MSは再発と寛解を繰り返し症状が変動するため、早期に装具を作ると状態に合わなくなりやすい。正しくは、症状の経過をみて必要になった時点で検討する。

【試験対策ポイント】

  • MSの注意点=体温を上げない(温熱・熱い入浴・高温環境を避ける)/疲労させない(エネルギー節約・休息)
  • 症状別:失調→重錘・弾性緊縛帯、視覚障害→環境整備、痙縮→ストレッチ
  • 「Uhthoff現象=体温上昇で悪化」はMSの頻出事項
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