第61回 作業療法士国家試験 午後 第8問
作業療法治療学第61回午後
46歳の男性。脳梗塞による右片麻痺。Brunnstrom法ステージは上肢Ⅴ、手指Ⅴ、下肢Ⅴ。発症後7か月が経過し、認知機能はMMSEが27点。既に退院し、父母と同居している。発症前は内装業に従事していたが、同職での復職が困難であるため、外来での復職支援を行うことになった。作業療法士の対応で最も適切なのはどれか。\n1. 運動機能の改善を目指す。\n2. 雇用されたら支援を終了する。\n3. 職場環境での職業評価を行う。\n4. 通勤には家族の付き添いを薦める。\n5. 就労準備は課題がなくなるまで続ける。
- 1. 運動機能の改善を目指す。
- 2. 雇用されたら支援を終了する。
- 3. 職場環境での職業評価を行う。 ✓
- 4. 通勤には家族の付き添いを薦める。
- 5. 就労準備は課題がなくなるまで続ける。
正答:3番
解説
# 第61回 第B008問 解説
■ 正答:3番 — 職場環境での職業評価を行う
発症後7か月・外来・BrSⅤ・MMSE27点で、内装業から転職を検討している状況。職場復帰支援において「元の職種に戻れない→新しい職場への就労」を目指す場合、**実際の職場環境でどの程度の作業が可能かを評価する職業評価(現場評価)**が最も重要な対応となる。
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【各選択肢の解説】
1. 運動機能の改善を目指す。
❌ 誤り。BrSⅤ(上肢・手指・下肢ともに分離運動可能レベル)で発症後7か月であれば、機能回復の改善余地は限られており、残存機能を活かした就労支援が優先される。
2. 雇用されたら支援を終了する。
❌ 誤り。就労後の定着支援(ジョブコーチ支援等)もOTの役割に含まれる。雇用即終了は不適切。
3. 職場環境での職業評価を行う。
✅ 正しい。現場での作業能力評価(職業的作業評価・現地評価)により、どの業種・職種が可能か、どのような配慮が必要かを具体的に把握できる。
4. 通勤には家族の付き添いを薦める。
❌ 誤り。「歩行可能・認知機能はMMSE27点」という状態で、家族同伴通勤を薦めるのは過剰な介入。自立した通勤手段の確認が先決。
5. 就労準備は課題がなくなるまで続ける。
❌ 誤り。「課題がなくなるまで」という条件では就労準備が際限なく続き、就労機会を逸する。段階的に就労しながら課題に対処するアプローチが現実的。
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【試験対策ポイント】
職場復帰支援(復職・転職)における評価の優先順位:
1. **職場環境・作業内容の把握**(現地評価)
2. 本人の残存能力・就労ニーズとのマッチング
3. 合理的配慮の検討
「同職種への復職が困難→新職種への転換→**現地評価が最優先**」という判断の流れを押さえる。就労定着支援は雇用後も継続するOT業務である。
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