第61回 作業療法士国家試験 午後 第17問
臨床心理学第61回午後
25歳の女性。会社員。細かいことにこだわる性格。3年前から「自分の手が汚れている」と思い、繰り返し手を洗うようになった。最近は「大切なものを捨てたのではないか」と思うようにもなり、ゴミ箱を3時間かけて点検している。仕事に遅刻するようになったため、精神科を受診した。この患者にみられるのはどれか。\n1. 視線恐怖\n2. 不合理さの自覚\n3. フラッシュバック\n4. 孤立無援になることへの恐れ\n5. 死んでしまうのではないかという恐れ
- 1. 視線恐怖
- 2. 不合理さの自覚 ✓
- 3. フラッシュバック
- 4. 孤立無援になることへの恐れ
- 5. 死んでしまうのではないかという恐れ
正答:2番
解説
# 第61回 第B017問 解説
■ 正答:2番 — 不合理さの自覚
強迫症の特徴的な症状として「自分でも「おかしい・不合理だ」とわかっていながらやめられない」という**不合理さの自覚(エゴジストニック性)**が挙げられる。本症例も「手が汚れているはずがない」「大切なものを捨てていないはず」と自分でも理解しながら繰り返すパターンを示している。
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【各選択肢の解説】
1. 視線恐怖
❌ 誤り。視線恐怖は社交不安症の症状。強迫症の主症状ではない。
2. 不合理さの自覚
✅ 正しい。強迫症では「こんなことをしても意味がない」と自覚しながら強迫行為をやめられない。この不合理さへの自覚(Egodystonic)は強迫症の診断基準の特徴的な要素。
3. フラッシュバック
❌ 誤り。フラッシュバックはPTSD(外傷後ストレス障害)の中心症状。強迫症の症状ではない。
4. 孤立無援になることへの恐れ
❌ 誤り。依存性パーソナリティ障害や不安障害の要素だが、強迫症の主症状ではない。
5. 死んでしまうのではないかという恐れ
❌ 誤り。パニック症の発作時の特徴的な恐れ。強迫症の主症状ではない。
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【試験対策ポイント】
強迫症の2大症状:
1. **強迫観念**:侵入的・反復的思考(「汚れている」「確認できていない」)
2. **強迫行為**:観念を打ち消すための繰り返し行動(手洗い・確認・整理整頓)
強迫症の特徴:**不合理さの自覚あり**(自分でも「おかしい」と思っている)。治療の第一選択は**曝露反応妨害法(ERP)**とSSRI。妄想との違いは「不合理さの自覚の有無」。
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