第61回 作業療法士国家試験 午後 第32問
臨床医学第61回午後
高次脳機能障害で正しいのはどれか。\n1. 遂行機能障害は計画立案が保たれる。\n2. 半側空間無視は視野欠損が原因である。\n3. 視覚失認では濃い色の物品は呼称できる。\n4. 観念失行は道具の一連の操作は可能である。\n5. 観念運動失行は検者が行う「敬礼」の模倣ができない。
- 1. 遂行機能障害は計画立案が保たれる。
- 2. 半側空間無視は視野欠損が原因である。
- 3. 視覚失認では濃い色の物品は呼称できる。
- 4. 観念失行は道具の一連の操作は可能である。
- 5. 観念運動失行は検者が行う「敬礼」の模倣ができない。 ✓
正答:5番
解説
# 第61回 第B032問 解説
■ 正答:5番 — 観念運動失行は検者が行う「敬礼」の模倣ができない
観念運動失行(IMA)は、言語命令や模倣を通じた習慣的・象徴的動作(敬礼・手を振るなど)の遂行が障害される。ただし**実際の道具を使った自動的動作(歯ブラシで歯を磨くなど)は保たれやすい**。
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【各選択肢の解説】
1. 遂行機能障害は計画立案が保たれる。
❌ 誤り。遂行機能障害の主症状は**計画立案の困難**。「計画が保たれる」は誤り。
2. 半側空間無視は視野欠損が原因である。
❌ 誤り。半側空間無視は**注意の偏倚**が原因であり、視野欠損(同名半盲)とは異なる。両者は合併することもあるが原因は別。
3. 視覚失認では濃い色の物品は呼称できる。
❌ 誤り。視覚失認では視覚的に物品を認識できないため、色の濃淡に関係なく視覚的な呼称が困難。他感覚(触覚など)では認識可能。
4. 観念失行は道具の一連の操作は可能である。
❌ 誤り。観念失行(IA)は**道具の一連の操作(系列的使用)が障害**される。個々の道具の使い方は知っていても、順序立てた使用(歯磨き粉をブラシに付けて磨くなど一連の行為)が困難。
5. 観念運動失行は検者が行う「敬礼」の模倣ができない。
✅ 正しい。観念運動失行は言語命令・模倣での習慣動作・象徴動作が障害される。「敬礼の模倣ができない」はIMAの典型的症状。
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【試験対策ポイント】
失行症の鑑別:
| 失行 | 障害 | 保たれる機能 |
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| **観念運動失行** | **命令・模倣による習慣動作** | **自動的な道具使用** |
| 観念失行 | 道具の系列的・複合的使用 | 個々の道具の模倣 |
| 肢節運動失行 | 細かい手指動作の巧緻性 | 動作の観念は正常 |
| 着衣失行 | 衣服と身体の関係把握 | 個々の動作 |
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