軸は「予測できる・目で見て分かる・具体的」。こだわりや感覚の特性を否定せず、環境の側を合わせる。
| 適切な対応 | 不適切な対応(よく出る誤り) |
|---|---|
| 予定変更は前もって伝える/作業の内容・手順・終わりをあらかじめ伝える | その場で急に変更する |
| ルールや取り決めを最初に明示しておく | ルールをその都度伝える |
| 図・表・絵カード・スケジュール表など視覚的な提示(視覚支援) | 作業手順を言葉で細かく伝える・言語情報を多用する |
| 用件は具体的・明確に伝える。指示は一度に1つ | 言葉を省略した短文・曖昧な指示・一度に複数の指示 |
| 導入期は構造化された課題(やり方と完成形がはっきりした作業) | 導入期に自由度の高い作業 |
| 興味・関心のある活動から導入する | 苦手な場面・苦手な感覚から慣らす |
| コミュニケーションの課題にはSST(社会生活技能訓練)で具体的なスキルを練習 | 問題行動に内省を促す(抽象的な振り返りは苦手) |
| こだわりはまず受け止め、見通しを示しながら代わりの行動を段階的に示す | こだわりを無言で制止する・強制的に行動変容させる |
| 攻撃的な行動には落ち着いた声で具体的に伝える | 大きな声で「ダメ」とだけ言う(感覚過敏を刺激してパニックを強める) |
| パラレルな場(同じ場にいるが共同作業を求めない場)の利用、心理教育(自分の特性の理解) | いきなり協力が必要な集団作業 |
「常同性(こだわり・同一性保持)に関わる特性への配慮で最も重要なもの」と問われたら予定変更の事前予告。静かな環境(感覚過敏への配慮)・具体的な用件(コミュニケーション特性への配慮)・図表(視覚支援)も正しい配慮だが、どの特性への配慮かで選び分ける。
軸は「刺激を減らす・短く1つずつ・できたらすぐほめる・失敗させない」。叱責で行動を直そうとしない。
| 場面 | 適切な対応 | 不適切な対応(よく出る誤り) |
|---|---|---|
| 強化 | 適切な行動ができたらすぐに具体的にほめる(正の強化・即時強化)/成功体験を積む | ほめずに見守る/失敗体験を基に動機づける/厳しく注意する・強い口調 |
| 指示 | 指示は1つずつ・短く・視覚化(チェックリスト・絵・図) | 作業手順を一度にまとめて説明/詳細に長く説明/言語的介入中心 |
| 環境 | 周囲の刺激を減らす/作業台には必要な物だけ/教室の席は前列・端など刺激の少ない位置 | 雑談しながら作業させる/刺激を受けやすい環境/道具や材料を作業台に並べておく/複数課題を同時に提示 |
| ルール | ルールは少なく・明確に | ルールや禁止事項を数多く設ける |
| 感情の爆発 | 不適応反応時に落ち着ける場所(クールダウンの場)を確保しておく | 感情的になっても放置する |
| 症状 | 軽微な症状は許容する(すべてを止めさせようとしない) | じっとしておく取り決めをする |
| 活動 | 運動を取り入れて体を動かす(放課後等デイサービスなど)/小集団活動で順番・話を聞く・協力を練習/SST | 集団活動に参加させない/他児との交流を最小限にする |
| 振り返り | 行動を具体的に示して練習する | トラブルの原因を本人に考えさせる |
| 家族・学校 | ペアレントトレーニング/保護者に関わってもらう/学校を訪問して授業の様子をみる | 保護者の関わりを最小限にする/教員に行動修正をもっと促すよう依頼する |
「集団」の扱いに注意。導入時は個人作業から始め、他者との共同作業はトラブルや失敗が起きやすいので避ける。一方で、治療として少人数で構造化された小集団活動に導入するのは適切で、「集団活動に参加させない」は誤り。
ADHD児にも感覚統合療法は適切な選択肢として扱われる。「教員に行動修正をより強く求める」は叱責の強化になり、二次障害を招くので不適切。
| 適切 | 不適切 |
|---|---|
| 自分だけの時間や場所を作る(刺激の少ない場所で集中する) | - |
| リストやアプリで優先順位を見える化する | 優先順位にこだわらない |
| スマートフォンのスケジュール管理機能・便利な機器を使う | ハイテク機器・スケジュール機能を禁止する |
| 手順を一定にしてルーティン化する | 多彩なやり方で物事を行う |
| 周囲に特性を伝え配慮を求める | 周囲に配慮を求めない |
| 作業中は作業に集中できるよう関わる | 作業と無関係な雑談を心がける |
ASDに「内省を促す」は不適切、しかし「経験を振り返る面接」は適切。前者は問題行動に対し抽象的な反省を求めるもの、後者は作業療法士と具体的な体験を整理して自己理解を助けるもの。
初回面接は「受け止める」が先、「教える・指摘する・保証する」は後。親子どちらの初回対応でも同じ(チック児本人にも、まず困っていることを聞く:3-2)。