エビデンスレベルは「複数研究の統合 > 介入して比べる > 観察して比べる > 比べない」の順。
| レベル(高→低) | 研究デザイン | 中身 |
|---|---|---|
| 1(最高) | システマティックレビュー・メタアナリシス | システマティックレビューは、過去の信頼性の高い複数の研究(主にRCT)を系統的に集めて評価する方法。そのうち結果を統計的に統合して定量的に検討するのがメタアナリシス |
| 2 | ランダム化比較試験(RCT・無作為化比較試験) | 対象を無作為に介入群・対照群へ割り付けて比べる。単独の研究としては最も強いが、メタアナリシスより一段下 |
| 3 | 非ランダム化比較試験・前後比較研究 | 無作為化せずに比べる/同じ群の介入前後を比べる(群内前後比較) |
| 4 | コホート研究 | 要因の有無で分けた集団を前向きに追跡する観察研究 |
| 5 | 症例対照研究(ケースコントロール研究)・横断研究 | 症例対照研究:疾患のある群とない群で過去の要因をさかのぼって比べる。交絡の影響を受けやすい/横断研究:一時点で要因と疾患を同時に調べる。因果の向きは示せない |
| 6 | 記述研究(症例報告・症例集積・症例検討) | 比較対照がない。因果は示せない |
| 7(最低) | 専門家の意見 | — |
並べ替え問題はメタアナリシス → RCT → 前後比較研究 → コホート → 症例対照 → 症例報告・症例検討の骨格で解く。「最も高いのは」は選択肢にメタアナリシス(システマティックレビュー)があればそれ。
| 統計量 | 定義 |
|---|---|
| 平均値(算術平均) | データの総和をデータの個数で割った値 |
| 中央値(メジアン) | 小さい順に並べたとき真ん中に位置する値(偶数個なら中央2値の平均)。外れ値に強い |
| 最頻値(モード) | 最も多く出現する値 |
| 範囲(レンジ) | 最大値−最小値 |
| 分散 | 各データと平均値の差を2乗した総和をデータの個数で割った値 |
| 標準偏差 | 分散の平方根。ばらつきの大きさ |
| 記述統計 | 推測統計 | |
|---|---|---|
| 目的 | 手元のデータ(標本)の特徴を要約する | 標本から母集団の性質を推定・検定する |
| 例 | 最大値・平均値・中央値・標準偏差 | 期待値、推定・信頼区間、検定 |
信頼区間が広い=推定の精度が低い(再現性が高いのではない)。
決め手は①データの種類(連続量か・カテゴリーか)②正規分布に従うか ③群の数 ④対応の有無。
| 比べるもの | 正規分布に従う(パラメトリック) | 従わない・順序尺度(ノンパラメトリック) |
|---|---|---|
| 対応のない2群(例:疾患あり群となし群) | t検定(対応のないt検定) | Mann-Whitney検定(U検定) |
| 対応のある2群(同じ人の前後) | 対応のあるt検定 | Wilcoxon符号付順位検定 |
| 3群以上(対応なし) | 一元配置分散分析 | Kruskal-Wallis検定 |
| 3群以上(対応あり) | 反復測定の分散分析 | Friedman検定 |
| 2変数の関連 | Pearsonの相関係数 | Spearmanの順位相関係数 |
| 名義尺度の度数(割合・人数の比較) | χ²検定 | |
「2群・得点(連続量)・正規分布」と条件がそろえばt検定。正規分布と書いてあるのにノンパラメトリック(Mann-Whitney など)を選ばない。尺度の得点の平均を比べるのにχ²検定は使わない。
| 疾患あり | 疾患なし | |
|---|---|---|
| 検査陽性 | a(真陽性) | b(偽陽性) |
| 検査陰性 | c(偽陰性) | d(真陰性) |
| 指標 | 式 | 意味 |
|---|---|---|
| 感度 | a ÷(a+c)=疾患ありの人のうち陽性と出た割合 | 高いほど見落とし(偽陰性)が少ない。スクリーニング向き |
| 特異度 | d ÷(b+d)=疾患なしの人のうち陰性と出た割合 | 高いほど偽陽性が少ない=過剰診断が少ない。確定向き |
| 陽性的中率 | a ÷(a+b) | 陽性と出た人のうち本当に疾患がある割合 |
計算例:疾患ありの人が50人いて、そのうち検査陽性が40人・陰性が10人なら、感度=40÷50=80%。分母は「疾患ありの合計」であって、検査陽性の合計(陽性的中率の分母)や全体の人数ではない。
「感度が高いと見落としが多い」は逆。感度↑=見落とし↓、特異度↑=過剰診断↓。表の縦(疾患の有無)で割るのが感度・特異度、横(検査結果)で割るのが的中率。
| 原則 | 誤りの形 |
|---|---|
| 再評価は初回と同じ尺度で行う | 異なる尺度で再評価する |
| 自然回復・加齢・環境の変化の影響を考慮する | 自然回復は考慮しない |
| 客観性・再現性のため量的(数値化できる)データで示すことを基本にする | 可能な限り質的データで示す |
| 前後の比較だけで判断せず、経過の文脈も見る | 結果の前後比較のみで判断する |
| 結果はプログラムを継続・変更・終了する判断材料にする | — |