PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第50回 理学療法士国家試験 午前 第5問

臨床医学第50回午前

第50回 理学療法士国家試験 午前 第5問(臨床医学)の正答は 4 です。| 病変側 | 出やすい高次脳機能障害 |

問題
65歳の男性。右利き。脳梗塞による片麻痺。Brunnstrom法ステージは上肢、手指、下肢ともにⅢ。回復期リハビリテーション病棟では車椅子で移動している。発症後3か月の頭部MRI(別冊No.1)を別に示す。出現しやすい症状はどれか。
第50回午前第5問 図
  1. 1. 観念失行
  2. 2. 左右障害
  3. 3. 純粋失読
  4. 4. 半側空間無視
  5. 5. 非流暢性失語

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 半側空間無視

※画像(別冊No.1)の頭部MRI水平断(FLAIR像)では、画像左側に「右」、右側に「左」と表記されています。患者から見て右半球(中大脳動脈領域に相当する右頭頂葉付近)に高信号の梗塞病変がみられ、同側の側脳室がやや拡大しています。右半球(劣位半球)の頭頂葉病変では左半側空間無視が出現しやすく、右利きで失語が前面に出ていない病像とも一致します。


【各選択肢の解説】

1. 観念失行
❌ 誤り。観念失行は左頭頂葉(優位半球)病変で生じやすく、本例の右半球病変では出現しにくい症状です。
2. 左右障害
❌ 誤り。左右障害はGerstmann症候群の一徴で、優位半球の角回(左頭頂葉)病変で出現します。右半球病変の本例には当てはまりません。
3. 純粋失読
❌ 誤り。純粋失読は左後頭葉や脳梁膨大部の病変で生じます。右半球頭頂葉病変では典型的に出現しません。
4. 半側空間無視
✅ 正しい。右半球(特に頭頂葉)病変では、反対側である左空間の刺激を見落とす左半側空間無視が高頻度に出現します。MRIの右半球病変と合致します。
5. 非流暢性失語
❌ 誤り。非流暢性(Broca)失語は優位半球(多くは左)前頭葉の病変で生じます。右利きで右半球病変の本例では起こりにくい症状です。

【試験対策ポイント】

半球の機能局在は必修。

病変側出やすい高次脳機能障害
左(優位)半球失語・観念失行・観念運動失行・Gerstmann症候群(左右障害・手指失認・失算・失書)
右(劣位)半球半側空間無視・着衣失行・病態失認・地誌的障害

「右半球+頭頂葉=左半側空間無視」を鉄板の組合せとして覚える。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

それでも誤りが残ることがあります。「おかしいな」と思ったらお問い合わせから気軽に教えてください。確認のうえ修正し、皆さんと一緒に解説を育てていきます。

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