第50回 理学療法士国家試験 午前 第7問
理学療法治療学第50回午前
19歳の男性。オートバイ事故による頭部外傷で入院加療中。受傷後1か月。JCS(Japan coma scale)はⅠ-1。右上下肢はよく動かすが、左上下肢の筋緊張は亢進し、上肢屈曲位、下肢伸展位の姿勢をとることが多い。座位保持は可能であるが、体幹の動揺がみられる。この時期の理学療法で適切なのはどれか。2つ選べ。\n1. 介助なしでのT字杖を用いた歩行練習\n2. 臥位での左上肢のFrenkel体操\n3. 座位での左下肢筋の持続伸張\n4. 立位でのバランス練習\n5. 階段を降りる練習
- 1. 介助なしでのT字杖を用いた歩行練習
- 2. 臥位での左上肢のFrenkel体操
- 3. 座位での左下肢筋の持続伸張 ✓
- 4. 立位でのバランス練習 ✓
- 5. 階段を降りる練習
正答:3・4番
解説
■ 正答:3番、4番 — 座位での左下肢筋の持続伸張、立位でのバランス練習
受傷後1か月で意識清明(JCS Ⅰ-1)、座位保持可能な時期であり、痙性麻痺への対応と体幹機能向上が重要です。座位での持続伸張で痙性を軽減し、立位バランス練習で動的安定性を高めることが適切です。
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【各選択肢の解説】
1. 介助なしでのT字杖を用いた歩行練習
❌ 誤り。体幹動揺が著明で、左下肢は痙性伸展位の状態では、歩行練習の準備段階としては時期尚早です。
2. 臥位での左上肢のFrenkel体操
❌ 誤り。Frenkel体操は脊髄小脳変性症などの協調運動障害に用いられます。本症例は痙性麻痺が主体であり、この時期の優先課題ではありません。
3. 座位での左下肢筋の持続伸張
✅ 正しい。痙性による下肢伸展位の拘縮予防と痙性軽減が重要な時期であり、座位で安定した姿勢から持続伸張を行うことは適切です。
4. 立位でのバランス練習
✅ 正しい。座位保持が可能な段階では、立位保持と動的バランス能力の獲得が次の目標となります。体幹機能改善に有効です。
5. 階段を降りる練習
❌ 誤り。体幹動揺が見られ、立位での基本的なバランス能力が確立していない段階では、複合的な運動課題は危険です。
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【試験対策ポイント】
• 痙性麻痺への対応:持続伸張による拘縮予防が優先
• リハビリテーション時期:座位保持可能→立位訓練→歩行へ段階的進行
• 安全性:体幹動揺がある場合、複雑な運動は段階的に進める