PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第50回 理学療法士国家試験 午前 第8問

理学療法治療学第50回午前

第50回 理学療法士国家試験 午前 第8問(理学療法治療学)の正答は 5 です。体幹失調で前後方向に振り子様に揺れる歩行である。

問題
62歳の男性。5年前に脊髄小脳変性症と診断され、徐々に歩行障害が進行している。体幹失調が顕著で、下肢には協調運動障害があるが筋力は保たれている。歩幅をやや広くすることで左右方向は安定しているが、前後方向への振り子様の歩容がみられる。最近になって自力歩行が困難となり、理学療法で歩行器を用いた歩行を練習している。この患者の歩行器に工夫すべき点で適切なのはどれか。
  1. 1. サドル付型を用いる。
  2. 2. ピックアップ型を用いる。
  3. 3. 歩行器は軽量のものを選ぶ。
  4. 4. 上肢支持面の側方に重錘を装着する。
  5. 5. 上肢支持面は前腕部で支持できる高さにする。 ✓

正答:5番

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この問題の正答率(PTカコモン利用者の実データ)

初回正答率 44.4%参考値

27人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です

同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、PTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。

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解説
■ 正答:5番 — 上肢支持面は前腕部で支持できる高さにする。

体幹失調で前後方向に振り子様に揺れる歩行である。前腕で支える高さにすると上肢と歩行器の接触面が広がり、上半身を歩行器に預けて前後の揺れを抑えやすい。


【各選択肢の解説】

1. サドル付型を用いる。
❌ 誤り。サドル付型は座面で体重の一部を支える歩行器で、下肢の支持性が低い例に用いる。正しくは本例は下肢筋力が保たれており、必要なのは体重の免荷でなく上半身の動揺を抑える支持である。
2. ピックアップ型を用いる。
❌ 誤り。ピックアップ型は一歩ごとに歩行器を持ち上げて前へ置くため、その間は支持がなくなり、失調例ではバランスを崩しやすい。正しくは床から持ち上げずに押して進める車輪付きの歩行器を選ぶ。
3. 歩行器は軽量のものを選ぶ。
❌ 誤り。軽い歩行器は失調による力のぶれで動いてしまい、支えにならない。正しくはある程度の重さがあり、押しても揺れにくい安定した歩行器を選ぶ。
4. 上肢支持面の側方に重錘を装着する。
❌ 誤り。本例は歩幅を広げて左右方向は安定しており、問題は前後方向の振り子様の動揺である。正しくは前後の動揺を抑える工夫(前腕支持で上半身を預けるなど)を優先する。
5. 上肢支持面は前腕部で支持できる高さにする。
✅ 正しい。手だけで握るより前腕全体で支える方が支持面が広く、体幹を歩行器に寄せて固定しやすい。上半身の揺れが歩行器に吸収され、前後の動揺が減る。

【試験対策ポイント】

失調例の歩行器は「重め・車輪付き・前腕支持」が基本。軽量・ピックアップ型は支持が途切れたり揺れたりするので向かない。どの方向に不安定かを問題文から読み、その方向を抑える工夫を選ぶ。

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ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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