PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第50回 理学療法士国家試験 午前 第11問

臨床医学第50回午前

第50回 理学療法士国家試験 午前 第11問(臨床医学)の正答は 2 です。肩鎖関節脱臼の治療方針は重症度と活動性で決まる。

問題
次の文により10、11の問いに答えよ。27歳の男性。企業のラグビー選手として試合中に転倒し、左肩痛を訴えて受診した。来院時のエックス線単純写真(別冊No.2)を別に示す。患者はスポーツ選手を継続することを希望している。治療として適切なのはどれか。
第50回午前第11問 図
  1. 1. 安静
  2. 2. 手術療法
  3. 3. 超音波療法
  4. 4. ギプス固定
  5. 5. ホットパック

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 手術療法

※画像(別冊No.2)の左肩エックス線では、鎖骨遠位端の上方偏位と肩鎖関節間隙の開大がみられ、肩鎖関節脱臼(高度の靱帯損傷を伴うタイプ)と判断されます。27歳でスポーツ選手の継続を希望しており、コンタクトスポーツに耐える肩の安定性を回復させるには、烏口鎖骨靱帯再建などの手術療法が適切です。


【各選択肢の解説】

1. 安静
❌ 誤り。軽症(RockwoodタイプⅠ・Ⅱ)では保存療法が選択されますが、明らかな脱臼で競技復帰を望む本例では安静のみでは不十分です。
2. 手術療法
✅ 正しい。高度の肩鎖関節脱臼で、ラグビーのような接触の多いスポーツへの復帰を希望する活動性の高い若年者では、靱帯再建を含む手術療法が適応となります。
3. 超音波療法
❌ 誤り。超音波は疼痛緩和や組織治癒の補助にとどまり、脱臼した関節の整復・固定にはなりません。根本的治療にはなりません。
4. ギプス固定
❌ 誤り。肩鎖関節脱臼に対する単純なギプス固定では整復位を保持しにくく、競技復帰を目指す高度損傷例では再脱臼しやすいため不適です。
5. ホットパック
❌ 誤り。ホットパックは表在温熱による疼痛・循環改善が目的で、脱臼の整復・安定化には寄与しません。

【試験対策ポイント】

肩鎖関節脱臼の治療方針は重症度と活動性で決まる。軽症(Ⅰ・Ⅱ型)=保存(安静・三角巾)重症(Ⅲ型以上)かつ高活動・競技希望=手術(靱帯再建)。「スポーツ継続希望の若年・高度脱臼=手術」という組合せが典型的な出題パターン。物理療法(超音波・ホットパック)は脱臼そのものの治療にはならない点が引っかけ。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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