第50回 理学療法士国家試験 午前 第16問
地域理学療法第50回午前
第50回 理学療法士国家試験 午前 第16問(地域理学療法)の正答は 4 です。NYHA classⅡ(安静時は無症状だが、日常的な身体活動で疲労・動悸・呼吸困難などが生じる軽度ないし中等度の身体活動制限)の慢性心不全では、運動療法を続けながら、過負荷と増悪のサインを自分で見張ることが在宅指導の中心になる。
問題
70歳の男性。身長170cm、体重60kg。慢性心不全でNYHA分類classⅡ。在宅におけるリハビリテーションを行っている。在宅での生活と運動指導で正しいのはどれか。
- 1. 安静時間を長くする。
- 2. Borg指数で15程度の運動を勧める。
- 3. 体重増加は栄養改善の良い指標である。
- 4. 疲労感が残存しているときは運動を休む。 ✓
- 5. 症状に特別な変化がない場合は服薬を中止する。
正答:4番
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この問題の正答率(PTカコモン利用者の実データ)
初回正答率 92.7%やさしい
41人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、PTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
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解説
■ 正答:4番 — 疲労感が残存しているときは運動を休む。
NYHA classⅡ(安静時は無症状だが、日常的な身体活動で疲労・動悸・呼吸困難などが生じる軽度ないし中等度の身体活動制限)の慢性心不全では、運動療法を続けながら、過負荷と増悪のサインを自分で見張ることが在宅指導の中心になる。疲労が残っているのは回復していないサインなので、その日は運動を休む。
【各選択肢の解説】
1. 安静時間を長くする。
❌ 誤り。過度の安静は骨格筋の萎縮と運動耐容能の低下を招き、心不全の症状をかえって悪くする。正しくは安定期の心不全では、適切な強度の運動を継続することが勧められる。
❌ 誤り。過度の安静は骨格筋の萎縮と運動耐容能の低下を招き、心不全の症状をかえって悪くする。正しくは安定期の心不全では、適切な強度の運動を継続することが勧められる。
2. Borg指数で15程度の運動を勧める。
❌ 誤り。Borg指数15は「きつい」にあたり、在宅で勧める強度としては高すぎる。正しくは自覚的運動強度でBorg指数11〜13(「楽である」〜「ややきつい」)の範囲を目安にする(日本循環器学会 心血管疾患におけるリハビリテーションに関するガイドライン)。
❌ 誤り。Borg指数15は「きつい」にあたり、在宅で勧める強度としては高すぎる。正しくは自覚的運動強度でBorg指数11〜13(「楽である」〜「ややきつい」)の範囲を目安にする(日本循環器学会 心血管疾患におけるリハビリテーションに関するガイドライン)。
3. 体重増加は栄養改善の良い指標である。
❌ 誤り。心不全で短期間に体重が増えるのは、体液が体にたまり始めた(うっ血の増悪)サインである。正しくは毎日同じ条件で体重を測り、短期間の増加があれば受診や連絡の目安にする。
❌ 誤り。心不全で短期間に体重が増えるのは、体液が体にたまり始めた(うっ血の増悪)サインである。正しくは毎日同じ条件で体重を測り、短期間の増加があれば受診や連絡の目安にする。
4. 疲労感が残存しているときは運動を休む。
✅ 正しい。前の運動の疲労が残るのは、負荷が回復力を上回っているか、心不全が悪くなりかけているサインである。その状態で運動を重ねると増悪の引き金になるため、休んで様子をみるのが正しい自己管理である。
✅ 正しい。前の運動の疲労が残るのは、負荷が回復力を上回っているか、心不全が悪くなりかけているサインである。その状態で運動を重ねると増悪の引き金になるため、休んで様子をみるのが正しい自己管理である。
5. 症状に特別な変化がない場合は服薬を中止する。
❌ 誤り。症状が落ち着いているのは薬が効いているためでもあり、自己判断で中止すると増悪を招く。正しくは症状が安定していても医師の指示どおりに服薬を続ける。
❌ 誤り。症状が落ち着いているのは薬が効いているためでもあり、自己判断で中止すると増悪を招く。正しくは症状が安定していても医師の指示どおりに服薬を続ける。
【試験対策ポイント】
在宅の心不全管理は「体重・症状を毎日見る」「運動はBorg 11〜13」「疲労や体調不良の日は休む」「薬は自己判断でやめない」の4つ。
| NYHA分類 | 状態 |
|---|---|
| Ⅰ | 身体活動の制限なし |
| Ⅱ | 軽度ないし中等度の制限・日常的な活動で症状 |
| Ⅲ | 高度の制限・日常的な活動以下で症状 |
| Ⅳ | 安静時にも症状 |
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