第50回 理学療法士国家試験 午前 第27問
理学療法治療学第50回午前
球麻痺から発症した筋萎縮性側索硬化症で歩行が可能な患者への対応で正しいのはどれか。\n1. 胸郭のストレッチを指導する。\n2. 呼吸機能評価を1年に1回行う。\n3. 栄養指導は誤嚥を認めてから行う。\n4. 早期からプラスチック短下肢装具を導入する。\n5. 鉄アレイを用いた上肢筋力トレーニングを指導する。
- 1. 胸郭のストレッチを指導する。 ✓
- 2. 呼吸機能評価を1年に1回行う。
- 3. 栄養指導は誤嚥を認めてから行う。
- 4. 早期からプラスチック短下肢装具を導入する。
- 5. 鉄アレイを用いた上肢筋力トレーニングを指導する。
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 胸郭のストレッチを指導する。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)では進行に伴い呼吸筋が障害されるため、早期から胸郭可動性を維持するストレッチが重要です。歩行可能な段階での予防的リハビリテーションが予後を左右します。
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【各選択肢の解説】
1. 胸郭のストレッチを指導する。
✅ 正しい。ALS患者は呼吸筋の進行性萎縮が生命予後に直結するため、早期から胸郭可動性維持のストレッチを指導することは、呼吸機能低下の遅延に有効です。
2. 呼吸機能評価を1年に1回行う。
❌ 誤り。ALSでは呼吸機能が急速に低下する可能性があるため、1年に1回では評価頻度が不十分です。最低でも3~6ヶ月ごと、症状に応じてより頻繁に行う必要があります。
3. 栄養指導は誤嚥を認めてから行う。
❌ 誤り。誤嚥が顕在化してからでは栄養状態の悪化が既に進んでいます。球麻痺症状が見られた時点で、予防的に早期から栄養指導を開始すべきです。
4. 早期からプラスチック短下肢装具を導入する。
❌ 誤り。歩行可能な段階では不要な装具装用により逆に筋力低下が加速する可能性があります。必要性が生じた段階での導入が原則です。
5. 鉄アレイを用いた上肢筋力トレーニングを指導する。
❌ 誤り。ALS患者に対して過度な負荷運動は筋障害を増悪させるため禁忌です。軽い運動範囲内での活動性維持が原則です。
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【試験対策ポイント】
• ALS対応の原則:予防的・早期介入(呼吸筋ストレッチ、栄養管理、嚥下評価)
• 過度な負荷運動は禁忌、軽度活動の維持が重要
• 球麻痺症状出現時から誤嚥・栄養管理を開始すべき