第50回 理学療法士国家試験 午前 第41問
生理学第50回午前
患者がある方向へ運動しようとする際に、運動を行う直前に理学療法士が反対方向へ徒手的な刺激を加えることで、目的とする運動が誘導されやすくなる。この現象に関与しているのはどれか。\n1. 相反抑制\n2. 伸張反射\n3. 屈曲反射\n4. 遠心性模写\n5. 作用・反作用の法則
- 1. 相反抑制
- 2. 伸張反射 ✓
- 3. 屈曲反射
- 4. 遠心性模写
- 5. 作用・反作用の法則
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 伸張反射
反対方向への徒手刺激により筋が急速に伸張され、筋紡錘が刺激されることで伸張反射が生じ、目的とする運動方向の筋収縮が誘導される現象です。これはPNF(固有受容性神経筋促通法)の基本原理の一つです。
---
【各選択肢の解説】
1. 相反抑制
❌ 誤り。相反抑制は主動筋の収縮時に拮抗筋が抑制される現象で、反対方向刺激による運動誘導とは異なります。
2. 伸張反射
✅ 正しい。筋が急速に伸張されると筋紡錘からの求心性入力により、その筋の収縮が反射的に引き起こされます。問題の「反対方向への刺激後に目的運動が誘導される」はこの伸張反射を利用しています。
3. 屈曲反射
❌ 誤り。屈曲反射は有害刺激への防御反応であり、運動誘導とは無関係です。
4. 遠心性模写
❌ 誤り。遠心性模写は視覚入力に基づく学習機構で、徒手刺激による反射的運動誘導とは異なります。
5. 作用・反作用の法則
❌ 誤り。物理学の法則であり、神経生理学的な運動制御メカニズムではありません。
---
【試験対策ポイント】
- PNFの促通手技は伸張反射を利用した神経生理学的促通法
- 筋紡錘は筋の長さ変化(伸張)を検知する受容器
- 反射的運動誘導 = 伸張反射の応用