PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第50回 理学療法士国家試験 午後 第9問

臨床医学第50回午後

第50回 理学療法士国家試験 午後 第9問(臨床医学)の正答は 2 です。ポリオ後症候群の例である。

問題
65歳の男性。4歳時に急性灰白髄炎に罹患し右下肢麻痺となった。歩行時には右膝を右手で押さえながら歩いていた。55歳ころから腰痛を自覚するようになり、最近は歩行時の疲労が増し下肢の冷感が強くなってきたため受診した。身長160 cm、体重75 kg(30歳時と比較して20 kg増加)。筋力はMMTで、右大腿四頭筋と右前脛骨筋は段階1である。ポリオ後症候群と診断され、理学療法を行うことになった。理学療法として適切なのはどれか。
  1. 1. 自転車エルゴメーターによる有酸素運動
  2. 2. 右下肢装具を装着しての歩行練習 ✓
  3. 3. 右大腿四頭筋の筋力増強運動
  4. 4. 四つ這いでの移動練習
  5. 5. 車椅子による移動

正答:2番

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この問題の正答率(PTカコモン利用者の実データ)

初回正答率 43.5%参考値

23人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です

同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、PTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。

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解説
■ 正答:2番 — 右下肢装具を装着しての歩行練習

ポリオ後症候群の例である。右大腿四頭筋がMMT1で膝を支えられず、右手で膝を押さえて歩いてきた。この代償と体重増加が上肢・腰・左下肢の過用につながっている。長下肢装具などで膝を安定させれば、手で膝を押さえる代償が不要になり、過用を減らして歩行を続けられる。


【各選択肢の解説】

1. 自転車エルゴメーターによる有酸素運動
❌ 誤り。右下肢はペダルを踏む力にほとんど加われず、負荷が左下肢に偏って過用を招く。正しくは、まず装具で歩行時の膝を安定させ、運動は疲労を残さない範囲で行う。
2. 右下肢装具を装着しての歩行練習
✅ 正しい。装具が右膝の支持性を補うため、右手で膝を押さえる必要がなくなる。上肢・腰部・非麻痺側の負担を減らし、疲労と過用を抑えた歩行になる。
3. 右大腿四頭筋の筋力増強運動
❌ 誤り。MMT1の筋は鍛えても実用的な筋力にはならず、ポリオ後症候群では残存する運動単位の過用で筋力低下が進む危険がある。正しくは、筋力を補う装具と、過用を避ける生活の調整を優先する。
4. 四つ這いでの移動練習
❌ 誤り。成人の日常生活の移動手段として実用的でない。正しくは、装具を用いて立位歩行を安全に続けられるようにする。
5. 車椅子による移動
❌ 誤り。本例は歩行が可能で、まず行う理学療法は歩行の負担を減らす工夫である。正しくは、長い距離の移動など必要な場面で補助的に使うことは考えられるが、第一の対応は装具での歩行である。

【試験対策ポイント】

ポリオ後症候群内容
発症急性灰白髄炎から長い年数を経て、新たな筋力低下・疲労・疼痛が出る
原因の考え方残存する運動ニューロンの長年の過用
対応過用を避ける・装具で支持性を補う・体重管理・休息を入れる
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ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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